向こうからメガネをかけた20歳ぐらいの男が歩いてくる。こざっぱりした服装で彼女らしい女の子と楽しそうに話している。
近くのセレクトショップの紙袋を持っているから、休日にショッピングを楽しんでいるのかもしれない。
彼はわたしとすれ違う時、笑顔はそのままに黒目だけをこちらに向けた。
・・なんだ、何を見たのだ。
わたしは怪訝な表情で彼を見返した。
メガネ女子ならいくら見てくれてもかまわないが、メガネ野郎に興味はない。しかも二秒ぐらい、活字にするとチラリではなく、チラーリぐらいは見られた。
街に出るとこういった経験が少なくない。メガネがブームになりだしてからは特に多い。
前から別の男が歩いてくる。坊主頭にロックっぽいTシャツを着て、黒いセルフレームのメガネをかけている。
えらく立体的なメガネだな、どこのブランドだろう、高いのかな、国内ブランドっぽいな・・・
男は怪訝な表情でわたしを見た。
目つきの悪いメガネ男が自分をじっと見ているので不審に思ったのだろう。



