コンタクトを使っていると、どうしても発生してしまうレンズの張りつき。
急いでる時に限って張り付いてしまい、慌てて取り出そうとして眼球を引っ掻いてしまった…。
こういう相談はよく眼科に持ち込まれるそうです。
こうなると目に炎症が発生してしばらくコンタクトを付けられなくなるので、代わりに眼鏡を使うなどの不自由を強いられることになるでしょう。
コンタクトが外れない時に一番大事なのは、『慌てないこと』です。
落ち着いて対処すれば外れないなんてことはないので、正しいやり方を実践して安全に取り外しを行いましょう。
なにはなくとも冷静に
いつも普通に外しているコンタクトが外れないと焦ってしまいますが、そこで慌てて目に指を入れることが問題を発生させる原因になります。
強引にカラコンを外そうとすると、張り付いた角膜の一部が剥がれたりレンズが欠けたりして、眼球を傷つけやすくなります。
緊急の時というのは、目や手の状態を省みる余裕もなくなっている場合が多いので、必ず一旦落ち着いてやり方を考えてみることから始めてください。
カラコンが目に貼りつく原因
一番大きな原因は、目の乾燥です。
コンタクトレンズには水分が含まれていますが、時間が経つとそのレンズを通して目の水分が吸い出されてしまい、結果的に目の乾燥が進んでしまうのです。
目とレンズの間に水分が十分な量行き渡らないことによりレンズの張り付きが起こります。よって、ドライアイ気味な人ほどコンタクトがくっつきやすいと言えるでしょう。
また同じレンズを長時間装用することでも水分は逃げやすくなるので、朝から晩までずっとカラコンを付けたまま過ごす人はこの症状に悩まされることが多いです。
レンズの安全な取り出し方
手を洗う
忘れがちなのが、レンズを外す時に手を清潔にするということです。
手、特に指先は外の色々な汚れをかき集めているので、それをそのままにしておくとレンズを外す時に集めた雑菌が目に入り放題、という事態になりかねません。
レンズがすんなり外れない時は、特に何度も指で目を触ることになるので危険性は上がります。
しっかりと指先や爪の間を重点的に洗っておいてからチャレンジしましょう。
目薬を活用する
まず第一に目の乾燥状態をどうにかすることが先決です。
普段使っている目薬を差し、目を閉じて少し時間を置きます。
こうすることでレンズと目の間に水分が入り込み、張り付いていた部分が綺麗にはがれやすくなります。
何回か瞬きもしてみて全体に涙液を馴染ませ、改めてレンズが取れないか試してみてください。
目を押さえてカラコンを浮かせる
目を閉じた状態でまぶたの上からレンズを抑えるように押し、そのまま外へ向けて引っ張るように力をかけてみてください。
そうするとまぶたに引っ張られるようにして、レンズと角膜の間に隙間ができやすくなります。
この隙間で、最初よりはレンズが動きやすくなっているはずです。
水の中でまばたきをする
これも水分を補給していくやり方ですが、目薬を何度か差しても効果がない場合はこちらを試してください。
洗面器を用意し、水かぬるま湯(熱いお湯はレンズにも目にも良くないのでダメです)を張って、その中に顔を入れて水中に目を浸しながら何度か瞬きしてみましょう。
するとやはり隙間に水が入り込み、レンズが外れやすくなる効果が期待できます。
眼科を受診する
上記の方法で効果がないようなら、本格的にレンズが張り付いてしまっている可能性があります。
その場合無理に外そうとすると角膜に大きなダメージを負ってしまう場合が考えられるので、自分では行わず眼科医に診てもらうほうが確実でしょう。
面倒くさいと思われるかもしれませんが後々大きな眼病の原因になるよりは遥かにマシだと思いますので、どうしても外れない時はお医者さんにかかるのをオススメ致します。
レンズを見失ってはいないか
もう一つ注意してほしいのは、レンズの位置をしっかり把握出来ているかということです。
カラコンであればあまりこの心配は少ないのですが、クリアレンズの場合など、慌てているとレンズが動いてしまっているのに気づかずにレンズのない場所を何度も触ってしまうことが有り得ます。
運が悪いとコンタクトは本来の位置から大きく動いてしまうことがありますので、こちらに関しても、まずは落ち着いてレンズの場所を探すことから始めましょう。
ただ心配される方が多いですが、レンズは全く見えなくて手も届かないような眼球の裏側に移動するということはないので安心して下さい。
鏡を見ながら目を色々な方向に動かしてみてどこかにレンズが張り付いていないかを確認します。
または、目を閉じて軽く眼球を動かしてみたり、手でまぶたをそっと押さえるなどして目の中の違和感を探ります。
レンズが残っていれば、その部分にいつもと違う感覚を覚えるはずなので、そこを目安にしながら位置を特定しましょう。
外れないレンズはない
お店の方にもたまに目を真っ赤に腫らした方が来店されます。
聞くと、やはりレンズを外すのに失敗して大きな炎症が発生してしまったというような場合がほとんどです。
そうするとしばらくの間コンタクトレンズは全く使用することができませんし、眼鏡なので視力を矯正しても正常な状態より物が見えにくくなることがあります。
そうすると目が治るまでの間は生活に不便が結構出てきますので、こうならないように十分気をつけてください。
繰り返しますが、今回のテーマの中で起こる重篤な症状のほとんどは、急いで無理やりレンズを外そうとしたことが原因です。
一刻も早く取り出したくなる気持ちを抑えて落ち着いた行動を心がけてください。
最後には必ず外れますから大丈夫ですよ。