絶対に放置してはいけないコンタクトの違和感!ゴロゴロを感じたらすぐ対処しよう

コンタクトをつけていて何となくゴロゴロして違和感を感じるんだけど、見えることは見えるし大したことはないだろう―――

 

コンタクト着用者は年々増えていますが、その中で最近目立つようになったのが上記のような考えでコンタクトレンズを使用する人達の存在です。
お手軽さがウリのコンタクト、確かにあまり細かいこと考えずに気軽に使いたいですよね。

でも待って下さい。
コンタクトというのはれっきとした医療機器なのです。

正しく使わないと、効果が薄くなるばかりか目にとって実害さえ発生してしまいます
だというのに、その辺りを気にせず長期間使い続ける人の多いこと。
その結果ドライアイが進行したり、角膜炎を発症したり、長期的に視力がどんどん下がっていったりと良いことは全くありません

この記事ではコンタクトを装用したときの調子の悪さの原因と、症状の発生や悪化を抑えるために最低限ここだけは気をつけて欲しいところをご説明します。

 

皆やってるから大丈夫だろう、という危険性

コンタクトを目に入れている女性

コンタクトレンズを初めてつけた時、眼科で処方してもらった方はお医者さんから使い方の説明を受けたかと思います。
装用練習もして、利便性と同時に気をつけるべきポイントの話を聞いているはずなのですが、最近その使い方に関してを深く考えずに使用してしまう人が増えているようです。

・【一つのレンズを規定以上の長期間に渡って使用する】
1dayを数日使ってみたり、すごいのになると5年前のハードレンズを使用中という人もいました。

・【調子が悪いレンズを構わず使っていたけど、後で見たら欠けていた
レンズは決して頑丈なものではないので、何かの拍子に破損することは充分有り得ます。
端が欠けたり割れたりすることはままあるので、おかしいと思ったら必ずチェックしましょう。

・【そもそも処方箋を取ったことがない
驚くべきことに一定数の方がこれに当てはまるようです。
特に若いカラコンユーザーに多いのですが、どのメーカーかどころかベースカーブや度数すら勘と勢いで決めて使用しているそうで…。それホントに大丈夫ですか?

そういった人の増加の流れを汲んで、眼の障害が発生する件数も増えています。
日本眼科医会が行った調査があるので、ご紹介しましょう。

 

コンタクトレンズ眼障害アンケート調査

医会が平成18~19年にかけて行ったアンケートによると、CL使用者の7~10%に眼障害が発生しているとす推察されるという結果になっています。
また日本コンタクトレンズ学会の診察ガイドライン(2014年7月10日改定版)によると、障害が発生してコンタクトレンズ使用を一時的に中止しなければならなくなった事例が1年間に約100万件も発生しているとも言われております。

そこからさらにコンタクト市場が拡大したことを考えると、決して他人事とは言えないことがわかるでしょう。

コンタクト眼障害アンケート
出典:日本眼科医会

上記のアンケートでコンタクト使用において、どのような異常を感じたことがあるかというデータを表した図です。
おそらく多くの人はどれかに当てはまった経験があるのではないでしょうか。

日本眼科医会アンケート結果診断
出典:日本眼科医会

こちらはその人達を診断した結果の分布になります。
主なところとして、コンタクトレンズに付着した細菌などによる感染症(角膜潰瘍)や、角膜に傷がついてしまうことによる疾患(点状表層角膜症、角膜上皮びらん等)、目の表面にアレルギー性物質が付着したことに依る障害(アレルギー性結膜炎)などがあります。

 

違和感を感じる主な原因

調子の悪い人

汚れを取り切れていない

思った以上にコンタクトレンズは汚れが付きやすいということを知っておいて下さい。
レンズ自体が小さいのでパっと見にはわからなくても細かなホコリや花粉が付着していることが多く、お化粧の粉や整髪料など眼に近いところで使用している化学製品なども眼障害の原因になります。

特に新品のレンズでもゴロゴロしやすい人はこの状態であることが多く、これを防ぐには装着前の手洗いがとても重要です。
しっかりと石鹸を泡立てて指先や爪の間を重点的に洗い流して下さい。

レンズの入っているブリスターパックも細かな汚れがついているので、蓋を開けた直後にも軽く流水で指を洗い流し、できたら布で拭き取らず(繊維がつく可能性がある)手を振って水を切った状態で装着するのがおすすめです。

 

レンズが傷ついてベストの状態でない

これも決して少なくない原因と言えます。

特に2weekや1monthなど長期的に使用するレンズの場合は、繰り返し使ったり洗浄したりしているうちにレンズに微細な傷が入ってしまうことが多いです。
丁寧にお手入れをしてもゴロゴロ感がなくならないなら、レンズの状態が悪化してしまっていると考えるべきでしょう。

この場合はもう新しいレンズに交換するしかありません
少ししか使っていないともったいなく感じますが、無理矢理使い続けたことによって眼疾患が発生してしまうほうがずっとコストもかかります。
調子はイマイチだけどまだ使えるはずとか、交換日を忘れて適当に替えてるとか、そういったことを減らすだけでも傷がつく機会を減らすことが出来るでしょう。

最近では定額制のサービス、つまりコンタクトレンズのサブスクを行うメーカーが現れ始めました。
メニコンが提供している『メルスプラン』、エースコンタクトの『3Cプラン』等がそれに当たります。

このサービスはある程度の範囲内であればレンズ使い放題と言っても過言ではなくなるサービスなので、調子の悪いレンズがあったらバンバン取り替えていくことが出来ます。
毎日使用する人にとっては非常にお得なプランなのでぜひ検討してみて下さい。

 

目に合わず乾燥してしまっている

コンタクトレンズ使用中は、レンズ自体に目の表面の涙を吸い取られたりと水分が蒸発しやすくなっています。
よって、裸眼の人より目が乾きやすい傾向にあるといえるでしょう。

乾いた状態でまばたきをすると、やはり湿潤な状態に比べて違和感は大きくなってしまいます。
コンタクトレンズ障害における原因の多くはドライアイにあると言われ、そのままだと目が充血したり角膜に傷がつきやすくなるので気をつけて下さい。

ドライアイというと軽く考える人がいますが、長期間同じ状態が続くと重篤な障害になるケースも多発しています。
人工涙液の点眼薬を定期的に差したり、シリコーンハイドロゲルなどの酸素透過率が高く水分が蒸発しにくい素材のレンズを使ってなるべく乾燥を抑えるようにして下さい。

 

違和感を感じたら必ず眼科医に相談を

悪化してしまった視力はなかなか取り戻せません。
その結果、どんなに度数を入れても視力が伸びていかないという人が今増えているのです。

眼鏡やコンタクトは万能ではなく、矯正出来る部分に限りがあります。
なので、今まだちゃんと見えているあなたの目はとても得難いものなのだと思って下さい。

目の異常を放置することはせずに正しくコンタクトを使用することで、末永く見える目を維持することが出来るでしょう。