眼鏡処方箋の検査費用はどのくらい?必ず受けておくべき?

眼鏡やコンタクトレンズを作ろうとした時、検査を受けなければならないというのを最初のハードルに感じる人がいるようです。確かに費用も手間もかかりますし、省略できるものならしてしまいたいですよね。

しかし目というのは非常に繊細な器官なのを忘れてはいけません。
単純に見える、見えない以外でも将来失明に繋がるような症状がいつの間にか始まっている場合もあります。そしてそれは眼科での検査でないと発見できないことが多いのです。

それでは検査を受けるべきタイミングと、気になるであろう検査費用について見ていきましょう。
なお、掲載した料金は基本的に3割負担時のものとしています。2割、1割適用の方は表示額からその分を減らして考えて下さい。

 

検査の必要性

安心=生活の質

ずっと同じ度数を使い続ける人はいない

普通、眼科で検査を受けて最適な眼鏡やコンタクトの度数を出してもらうわけですが、当然ながら目は年月が経てば変化します。
加齢による変性であったり、病気や事故で状態が一気に悪化したり、目に負担のかかる生活習慣を続けた結果度が進んでしまったなんてのは今や日常茶飯事ですね。

しかしそれに気づかず(もしくは気づいてはいるが無視して)過ごすことで、視力をさらに落としてしまう人が多いように感じます。

普段の生活において眼の能力が落ちる最大の原因は『目に無理をさせている』ことだと思ってください。
つまり見えないのに見ようと頑張っている状態、というのが目にとっては決して好ましくはないということです。

◎授業中の黒板が最近見づらいけどまだ何とか見えるのでそのまま頑張ってる
◎新聞は虫眼鏡を使えばちょっとずつでも読めるから眼鏡なんかいらない
◎裸眼視力0.2だけど普段街を歩くことは十分できる、だってメガネは邪魔でかけたくないし

上の方達は、非常に気持ちはわかりますが、視力の低下に一役買ってしまっている可能性があるでしょう。

他にも度が強い眼鏡をかけ続けると目が悪くなると心配する人は多いですが、重要なのは「度数が生活環境に合っているかどうか」です。
見たいものに対して、度が強すぎることも弱すぎることも問題なのです。

よって、目の状態は定期的に検査するのがベストだと言えます。

 

眼科にかかるべきタイミング

目の調子が悪い女性

実は眼鏡を作ることだけを考えるなら、検査は眼科でなくとも構いません。
眼鏡屋さんでも視力検査の機器は必ずあるので、そこで測ってそのままご購入でも全く問題は無いです。眼鏡屋さんなら度数を調べるだけで処方箋を発行する訳ではないので、検査自体に費用はかかりません。(一部特殊な検査も行うために有料となる眼鏡屋さんもあります)

ではどんな時に眼科に行く必要があるかというと、

  1. 眼内検査目的
  2. 目の不調を感じた時
  3. コンタクトの初装、もしくは度数が変わった時

の3つあたりではないかと思います。

まず先程眼鏡を作るなら眼科でなくてもいいと書きましたが、眼科で行うメリットとして眼内の詳しい状態を確認できることが挙げられます。
視力検査の他、角膜や網膜、水晶体の異常などを発見するためには眼科での検査が必要になります。どんな病気も早期発見が最も有効な手立てなので、しばらく眼科にかかっていない方は処方箋をもらっておくほうが良いのではないでしょうか。

次に、目の不調は言わずもがなですね。
体調が悪ければ病院に行くのと同じで、治療という方法はお医者さんにしかできません。目が痛いとか違和感があるとか見え方がおかしいといった自覚が出たら、疾患の初期症状の可能性があるので診てもらいましょう。

それからコンタクトレンズは高度管理医療機器なので、度数は眼科医が処方するという決まりになっています。
どのコンタクトが良いかは、度数だけでなくベースカーブ(眼球の曲がり具合)を合わせたり、製品ごとの相性を実際に装着して試してみないとわからない部分があります。なので、少なくとも最初は処方箋を出してもらうのがオススメです。

 

検査にかかる費用

目の検査

単純におおよその平均を言うのであれば、それぞれ初診(3割負担)で

眼鏡の処方箋=約2500円~4000円

コンタクトの処方箋1000円~1500円

あたりを見ておくと良いでしょう。

なぜばらつきがあるかというと、受ける人の状況によって検査項目が変わってくるからです。
眼科での検査は項目によって処方の点数が決まっているので、受けたのが全く同じ検査ならば料金に差が出ることはありません。しかし、目の調子が悪いのか、定期検診なのか、ただ眼鏡の度数が知りたいだけなのかは人によって違うでしょうから、それによって行うべき検査の内容は違ってきます。

以下で、処方箋を貰いに行ったときによく行われる検査の内訳を載せておくので参考にして下さい。

ちなみに処方箋に記載された度数の見方はこちらの記事を参照してください。メガネにもコンタクトにも対応した解説をしています。

 

一般的に行われている検査項目

まず、眼鏡の処方箋をもらいに来て必ず発生する料金として、

基本検査料 初診=850円
再診=220円

処方箋発行料 眼鏡   =600円
コンタクト=600円

があります。
それにプラスして、次の項目の中から必要な検査を受けることになります。

屈折近視、遠視、乱視の状態を確認する210円
眼圧眼球の硬さを調べる250円
眼底眼底の血管や視神経や網膜を調べる340円
視力裸眼や矯正での視力をチェック210円
散瞳目薬で瞳孔を広げて確認350円
眼底三次元画像解析眼底検査を立体的に把握できるようにした検査600円
静的量的視野検査網膜が光にちゃんと反応しているかの測定1740円

 

なぜ視力を測る以外の検査を行うのか

ただ眼鏡の度数を知りたいだけなのになぜこんなに様々な検査を行うのかというと、視力の出ない原因が屈折異常なのか別の眼病によるものなのかを知りたいからです。

目が悪いという人はたくさんいますよね。
そしてその人達を区分するなら、目に入った光がぴったりきれいに網膜に届かずピントが合わない状態と、目の周辺に何らかの異常が発生して視る機能を妨げている状態の2つに分けることができます。

前者-普通に目が悪い=屈折異常、眼鏡やコンタクトで矯正できる
後者-眼病=角膜や網膜や神経が正常でないことが原因のため、矯正が難しい

視えない原因を見落としてしまえば対処法も間違えることになり、将来的に苦労することになるのは目に見えています。なので、眼鏡などで矯正するケースなのか、あるいは治療を施さなければいけないケースなのかを判明させるのはとても重要だと言えるでしょう。

処方箋を作りに行った場合は、屈折検査・視力検査・眼底検査あたりが基本になります。
そこから検査に来た人の年齢だったり状態を聞き取ったりしながら追加の検査が決まっていきます。
これに初診料や処方箋発行料が加算されるわけですね。

 

まとめ

白内障、緑内障、網膜剥離、ぶどう膜炎、網膜色素変性症、結膜炎、加齢黄斑変性、ドライアイ。
よく聞く範疇でも多くの眼病が存在しますが、これらにどれだけ早く対応できたかで快適な生活を送れるかどうかが決まると言っても過言ではありません。

なので、ただ視力を測りに行くだけでなく、目の状態をチェックできる検査は必要なことと言えるのではないでしょうか。
この記事を読んでしばらく検査に行っていないなと思った人は、この機会に眼科に足を運んでみるのも良いでしょう。未来でかかる筈の治療費を減らせたと思えば、検査費用なんて安いものですしね。