JINSがまたちょっと面白いサービスを始めていますね。
その名も『JINS GO』。
眼鏡を作りたいけど身体が不自由など何らかの理由で店舗に赴くのが難しい人たちに対して、じゃあお店の方から出向いちゃうよ!という眼鏡の移動販売サービスのこと。
稼働開始が2023年1月26日だそうで、ホームページから登録をすることでJINSの専用車の訪問販売をお願いすることができます。たださすがに個人個人での要請は受け付けておらず、登録に企業名が必要となっていますので法人限定である程度の注文が見込めることが前提となっているようです。
まあこれは当たり前というかしょうがない部分でしょうか。
あなたの近所にJINSがやってくる(かも)
GLAFAS(これが実際のJINS GOの車両。サムネイルはただのイメージですね!)
JINSがこの移動販売車で想定している状況は、
- 老人ホームなど社会福祉施設
- 近くに眼鏡店が無いエリア
- 商業施設駐車場、イベント出店など
とのこと。
①で早速挙げられている通り1月26日の初回運用も高齢者施設で行うようですし、基本的に外出が難しい人向けというイメージになりそうです。
老人ホームや高齢者向けシェアホーム、あとは病院も対象になり得るでしょうか。入居者や入院患者は室内でテレビや本、新聞を読むのが娯楽のメインなので、視力の悪化や老眼の進行は死活問題と言えます。
しかしそういった人たちが眼鏡屋に出向いていくのはなかなか難しいものがあるので、このJINSの取り組みは非常にありがたいお話ですね。
②も意外と見過ごせないポイント。
関東でも交通の便が悪い場所はたくさんありますし、郊外ほど最寄りの商業施設が遠くなるものです。気軽に車で出かけられるような人はいいですが、そうでもないと眼鏡のために遠出をするのが大変という人は少なくないでしょうから移動販売車が来てくれるのならそれに越したことはないです。
ただこの場合は誰が主導することになるんでしょうかね。
いち企業がその地域の人のために眼鏡作成会を開く…というイメージはあんまりできないので、やるとしたら市町村になるのかもしれません。地域広報誌を見てみると大なり小なり住民のための活動を行っているのが役場なので、希望が多ければ開催してくれる可能性はあるんじゃないでしょうか。
※現在は関東近郊エリアのみ対応となっています。
JINS GOで出来ること、出来ないこと
これがJINS GOの車内設備です。
はえーすっごい…。
下の引き出しも含めて眼鏡が200本収納されていて、奥に検査台も見えますね。この車両一台で基本的な眼鏡作成の動きをすべてお香なうことが出来るようになっています。
つまり普通にJINSのお店に行ったときとほとんど同じように眼鏡の購入が出来るということですよ。これはなかなかすごい話。
まあ確かにレンズの加工機も1メートル四方ほど空間があれば設置できてしまいますし、やってやれないことはないのでしょうね。
レンズの加工は大体30分~1時間です。
ただし移動販売ということは、おそらくそれなりの人数が同時に来場するでしょうから加工は順番待ちになるかと思われます(さすがに加工機は1~2台しか入らないでしょうし)。その場合はもっと時間がかかりますがJINSはそういった際の対応として、完成品を後日郵送してくれたりまた同じ場所に持ってきてくれるみたいですので心配しなくても大丈夫そう。
大手らしく気配りのあるサービスですね。
ではJINS GOで出来ないことは?
これも店舗販売と全く同じで、特注レンズの当日お渡しは不可となっています。
あ、あとは車両に持ち込んだレンズの度数範囲外だった場合もそうですね。
特注レンズとは、
このあたりの屈折以外の機能を持たせたレンズのこと。
どうしてもお店の在庫できるレンズは限りがあるので、機能性レンズまで網羅するのは現実的ではないです。特注で1週間~10日前後かかりますので、出来上がったら郵送してもらう形がベストでしょう。
ちなみに持ち込みフレームのレンズ交換は記載がないので対応してもらえるかは不明です。
加工機さえあれば普通に削って交換できるので、受け付けてもらえる可能性はあるような気がします。ただしツーポイントのような枠なしフレームや特殊な形状のものは難しいでしょうし、加工時の諸々のリスクを考えると持ち込みが全面的にお断りされてもおかしくはないでしょう。実店舗に比べるとやはりトラブルに対処しにくい点はどうしてもありますから。
いつかは「どこにいても買える」時代になるかも
JINS GOの訪問料は無料ということなので、眼鏡の代金はフレームとレンズ代のみ。
支払いは現金のほか、クレジットカードや各種電子マネー決済などにも対応しています。
こういった点を見ても、JINSが可能な限り通常の店舗と同じようにお買い物が出来るように努めているのがわかります。
こういったサービスがもっと身近になればいずれは全国規模で展開することも期待できるので、将来は眼鏡屋は行くものではなく来てもらうものになってもおかしくはないですね。
もっと言うと、
近年はリモートやAIを活用することで、視力検査やフレーム選びが自宅にいながら可能になるという動きも出始めています。もしかすると「お店に行く」や「お店が来る」という概念すらなくなる時代すら遠くないのかもしれません。
いやー楽しみですね!