あなたのコンタクトはどの含水率グループ?合うグループを選べば驚くほど快適になることも!

コンタクトを選ぶ時、見え方の他に着け心地って大事ですよね。
コンタクトレンズには様々な要素がありますが、装用感において最も重要なのは含水率と言われています。

しかし人によって最適な含水率は違うので、必ずしも高ければ良いという話ではないのが難しい所。
それどころか今ご自身が使用しているレンズの含水率もよくわからないなんて人も多いんじゃないでしょうか。

今つけているレンズに違和感を感じている人、これからどんなレンズを選べばいいか迷っている人は、是非この数字に注目して下さい。
この記事では、含水率の効果と確認の仕方、自分にあった含水率の見つけ方などをわかりやすくご紹介していきます。

含水率で着け心地は大きく変わる

目をリラックスさせる人

含水率とは、コンタクトレンズがその中に含むことの出来る水分の量を表わしています。
この数字が重要なのは、目がどれだけ呼吸しやすいかに関わっているからです。

コンタクトレンズは目の表面を覆ってしまう関係上、眼球に必要な酸素を取り込むことを邪魔しています。
そのためレンズ自体もある程度は酸素を通すようになっているのですが、それでは不十分なので、レンズに含んだ水分を介して酸素を取り込もうというのがコンタクトの基本設計。
なので、レンズに含まれる水分が多いほど取り込める酸素も多くなるというわけです。

また、数字が高いほどレンズは柔らかくなり、目に入れた時に心地よく装着できる傾向があります。
一般に50%を超えると高含水率のレンズ、それ以下では低含水率のレンズと区分けされています。

 

含水率の調べ方

では、コンタクトレンズの含水率を調べようとした時、どこを見れば良いでしょうか。
発売元のホームページなどにはだいたい含水率の記載はされているので、そこを確認するのが良いでしょう。
あるいは商品箱のどこかにパーセンテージで数字の表記が書かれています。
メーカーによって書き方が異なっていますので、いくつかの例をここで上げておきましょう。

 

コンタクトレンズは4つのグループに分けられる

グループ分け

含水率とイオン性

国内におけるソフトコンタクトレンズは、含水率の違いの他にイオン特性の有無によって区分することが出来ます。
まずそれぞれの特徴を記しておきましょう。

高含水率(50%以上)
水分を沢山含んでいるため、目に馴染みやすく装用感は抜群のレンズ。
しかしその分蒸発量も多く、常にその水分量を保たなければいけないため目の中の涙が吸い取られ乾燥しやすくなるデメリットも。

低含水率(50%未満)
こちらは逆に水分量を抑えることで目を乾きにくくさせたレンズ。
その反面、つけ心地に関しては不満を感じるユーザーが多いかもしれません。

イオン性レンズ
イオン性レンズとは、レンズ自体がマイナスイオンを帯びているレンズを指します。
それによりプラスを帯びた汚れを引き寄せやすく、手入れを怠ると目にダメージを受けやすいので気をつけなければいけません。
酸素透過性は高めなので、装用感としては良いものが多いです。

非イオン性レンズ
こちらは非イオンなので汚れが付きづらく、耐久性にも優れているレンズです。
しかし酸素透過性が低く、ベースカーブなどのズレがそのまま角膜を荒らす原因になりやすい側面も持っています。

 

グループ別のメリット・デメリット

さらにこの2つの要素の組み合わせによって、4つにグループに大別されています。
これはアメリカのFDA(米国食品医薬品局)で採用されいる基準で、これによりレンズの得意不得意分野がわかるようになっているので見ていきましょう。

コンタクトグループⅠコンタクトグループⅡ

・タンパク質汚れなどがつきづらい
・乾燥しにくい
・目に届く酸素が一番少ない
・レンズの形がしっかりしているので
 取り扱いやすい
・タンパク質汚れなどがつきづらい
・潤いがあって装着しやすい
・酸素は比較的通しやすい

コンタクトグループⅢコンタクトグループⅣ

・タンパク質汚れを引き寄せてしまう
乾燥しにくい
・目に届く酸素は比較的少なめ
・タンパク質汚れを引き寄せてしまう
・乾燥を感じる人もいる
・レンズが柔らかく装用感抜群
・酸素を最も通すため目の負担が少ない

 

大雑把に言うと、
グループⅠは取り回しのしやすさからレンズ初心者やあまり気を使わず使用したい方向け。
グループⅡはバランスが良く、手入れのしやすさが特徴。
グループⅢは乾燥こそしにくいですが、酸素や汚れにおいてイマイチな部分が目立ちます。
グループⅣは目の負担が軽いため、健康重視の方向け。ただ乾燥しやすいので人は選ぶかもしれません。

最近流行りの新素材シリコーンハイドロゲルはグループⅠに所属しています

低含水率で乾燥を抑える性質はそのままに、酸素透過性に非常に優れた素材であるため、角膜細胞が剥がれ落ちやすい従来レンズの問題点を解消しています。
ただHEMA素材と比べて硬さがあるため、途中でシリコンに移行した人が目に合わずHEMAに戻ってくるというパターンも見られます。

ちなみに商品を購入したときに封入されている細かい説明書のような添付書がありますよね?
実はあれにそのレンズが属しているグループが記されているので、使用中のレンズのグループがわからなかったらそこで確認して下さい。

あなたに合うのはどのグループ?

色とりどりのレンズ

目が乾きやすい人

グループⅠのオーソドックスなタイプがオススメです。
ワンデーファインUVプラスネオサイト14UVなどのお手軽なレンズから、シリコン素材のワンデーアキュビュートゥルーアイなど選択肢を幅広く取れるはずです。
HEMA素材の場合は酸素透過率に不安が残りますので、12時間あたりを目安に装用時間を抑えるようにして下さい。

一日ずっとつけなければいけない人

高含水で装用感を良好にしつつ酸素もしっかり取り込めるグループⅣが良いでしょう。
ワンデーピュアうるおいプラスワンデーアクエアなどは利用人口が多く、一度使えた人はずっとこのレンズを使い続けているイメージがあります。まとめ買いをよく見るのもこのあたりですね。
また乱視や遠近の種類が多いのも特長です。
ただし乾燥や汚れには注意して下さい。

目の健康を重視したい人

こんな人はぜひ酸素透過率を最優先にして下さい。
目は酸素が不足すると様々な障害が発生してしまいます。
最も酸素を取り込めるグループⅣか、シリコン素材を使用したレンズがピッタリかと思います。
ワンデーアキュビューオアシスワンデーアクエアエボリューションエアオプティクスEXアクアなどを試してみて下さい。

コンタクトが痛くて長時間つけていられない人

まず、何が原因で痛くなるかを調べて下さい。
よくあるパターンとして、乾燥のしすぎ(ドライアイ)、レンズの硬さが目に合っていない、洗浄が充分でない、ベースカーブを合わせていない、などが考えられます。
乾燥が原因なら含水率の低いレンズを試してみる。
レンズがゴロゴロして気になるなら逆に高含水の柔らかいレンズのほうが良いかもしれません。
しっかり洗浄してると思うなら、使い捨てのワンデーレンズだとどうなるか確認してみる。
ベースカーブは敏感な人はきつすぎても緩すぎても違和感が出るようです。
しばらく眼科にかかっていないなら、この機会に診てもらうというのも一つの手でしょう。

とにかく瞳をキラキラ見せたい人

カラコンを使用している方に多い要望です。
カラコンであれば着色直径などが大きく影響しますが、それ以外で考えると含水率が高いレンズだと希望に適う傾向があります。
グループⅡやⅣあたりから瞳の状態に合うレンズを選んでみて下さい。
カラコンであればワンデーアキュビューディファインフェリアモモラク辺りが含水率の高いレンズとなります。
乾燥しやすいので目薬を常備しておくとなお良いでしょう。
また瞳は酸素が不足すると輝きを失うので、透過率についても意識してもらえればと思います。