ついに出た瞬間調光サングラス!普通の調光レンズとの違いは?

長らくサングラスを使ってきましたが、どうしても不便な点が出てくるかけかえの手間。
というわけで調光サングラスを使い始めて2年ほど経ちましたが、

「調光レンズって使ってていいレンズなんだけど色が変わる速度が遅かったりするせいで使いづらいことが多い…もっと色が早く変わるレンズない?」

なんて声をちらほらよく聞きます。

確かに確かに。
現行品は色の変化に数分の時間を要するので、例えばトンネルなどの明るいところからいきなり暗い場所に入った場合に色の変化が追いつかず怖い思いをすることが度々あるんですよね。

この色が一瞬で変わってくれたらなーと思っていました。まあさすがに紫外線による成分変化が一瞬で完了するわけもないしムリだろうなあと諦めていましたが…

 

いやあ気付いたら出てるじゃないですか『瞬間調光サングラス』!!

 

この調光サングラス、なんと変化スピードは0.1秒らしい。
これはとんでもないものが出たかもしれないと早速前のめりで調べてみることと相成りました。

 

ということでこの記事では、瞬間調光サングラスについて次のようなことを詳しく解説していきます。

  • 瞬間調光サングラスの使い方やおすすめのシーン
  • デメリットや危険性
  • 瞬間調光が向いてる人と向いていない人

 

瞬間の名前に惹かれてこの記事にやってきた人の疑問をどんどん解決していきますので、ぜひ最後まで読んでいてくださいね!

 

瞬間調光、一体どんなレンズ?

もともとこの瞬間調光サングラスは、Makuakeというユーザー応援型の事業支援サービスサイトから生まれた商品です。 窓ガラスなんかには既に活用されている技術のようですが、最終的に2千万円以上の支援を集めて高品質の製品として完成を見ました。その後も続々と瞬間調光を活用したシリーズが生み出されています。

瞬間調光サングラスウェリントン 瞬間調光サングラススポーツ

出典:0.1秒、瞬間調光サングラス専門店

このようにモデルにもいくつか種類がありますが、スポーツタイプを例にご紹介していきましょう。

 

はてさて一体どんなふうに変わってくれるのか!


出典:0.1秒、瞬間調光サングラス専門店

 

…!?

 

本当に一瞬で変わっておる…。

実はこのサングラス中央に光を感知するセンサーがありまして、そこに光が当たることでフィルムLCDという液晶レンズに色が付く仕組みになっているというわけですね。そして指でそのセンサーを塞いだ瞬間、 サングラスの色がシャッと抜けているのが分かりますよ。
仕組みはわかりましたがそれにしてもこの反応速度、実に活用しがいがありそうです。

従来品と違うポイント4つ

①着色も退色も0.1秒

従来品:着色完了まで2~3分 退色完了まで3~4分

瞬間調光:着色0.1秒 退色0.1秒

ここまでの映像の通り、瞬間調光が必要とする時間は本当に一瞬です。

強い日差しの下などに出ればパッと濃いサングラス状態になって眩しさを防ぎ、日の届かない場所に入った瞬間色が抜けることで暗くて足元が見えないというような危険を防げるというのが最大の特徴。これは本当に画期的なことで、今までであれば明るい場所から暗がりに入った瞬間視界が暗すぎて慌ててサングラスを外すなんて場面がよくありましたが、瞬間調光であればそういった心配はほとんどなし。 

上の動画を見てみましょう。
トンネルに突入する直前まではトンネル内がかなり暗く見づらいのがわかるでしょうか。それがトンネルに入った直後に色が明るくなり、視界をはっきりと確保していますよね。薄暗さは全く感じません。
瞬間でない調光ではこの薄暗さがしばらく続いてしまうので、場合によっては事故の引き金にもなりかねないので注意が必要です。

元々掛け外しをしなくていいというのが調光レンズの利点だったはずなので、 そのメリットをしっかり受けられるタイプの調光レンズが出てきたことは非常に嬉しいですね。

②紫外線ではなく光を感知して変化する

もう一つ通常の物との大きな違いとしては、色の変化が紫外線ではなく光の強さによって起こるという点

これにより、センサーに直接光が当たってさえいれば色の変化がしっかりと発生します。例えば車の窓ガラスはほとんどがUV カットを施されており、今までの調光レンズでは紫外線が車内に届かないため色の変化が起こらないと言う欠点がありました(車内でも変わるタイプの調光レンズもあります)。
瞬間調光であればその心配は特にありません。ただ、しっかり光が当たっていなければその限りではないので、フロントガラスの上にシールを貼ったり小物を吊り下げたりしている人は光が遮られないように気をつけましょう。

また、 普通の調光レンズは紫外線量以外にも気温が低いほど色が濃くなるという性質もあるので、夏場は思ったほど色が濃くならず肩透かしをくらった人もいるかもしれません。 でも光センサーで変化する瞬間調光は気温の影響を一切受けないので、そういった意味でも安定して使用することができるでしょう。

③可視光線透過率は7%~37%

瞬間調光サングラスを手に取る前に、クリアレンズとしては使用できないということを注意しておいてください

おそらくは技術的な問題なのでしょうが、このレンズは一番色が薄くても可視光線透過率は37%ほどです。つまり少なくとも63%は常に色がついてしまうということなので、サングラスではない普通のメガネとしては扱えないということですね。この点は非常に残念ですが、いずれ全く色の入らない瞬間調光サングラスが開発される可能性は十分にありますのでそれに期待することにしましょう。

④レンズが経年劣化しない

通常調光レンズは感光物質が紫外線による変化を起こして色が点いたり消えたりします。
しかしこれは時間が経ち(大体2~4年)、変化を何度も繰り返すことでその変化幅が小さくなり変色スピードが落ちてくると特性があります。つまりいつかは調光レンズとしての寿命を迎えてしまうわけです。

瞬間調光はこの経年変化という点においてレンズの劣化が発生しません。

もちろんセンサー部分が故障してしまえばそれが寿命ということになるのでしょうが、レンズ自身が徐々にその性能を落としていくという調光レンズの宿命からは外れた存在だと言えるでしょう。
実際にこのレンズがどれだけ長持ちするかというのはまだ発売されたばかりということもあり正確には判明してはいませんが、現在使っている人たちの報告を待ちたいと思います。

どんな人にオススメ?または逆に使いにくい人は?

○オススメな人

・長時間の車や自転車での運転、もしくはウォーキングを日課にしている

やはり最もおすすめなのは、あるていど長距離の移動する人たちです。

長い時間行動していれば日向と日陰の出入りを多く繰り返すでしょうし、移動中に厚い雲が太陽にかかりいきなり暗くなるなんてこともしょっちゅうあります。 そんな時にすぐさまふさわしい色に反応してくれるので小石や段差などを見落とす危険は減るでしょうから安心ですね。

・屋外のレジャーやアクティビティを楽しみたい

このサングラスは偏光レンズの機能も備えているので道路や水面の光の反射を抑え込んでくれます。コントラスト性も高く、物の明暗が見分けやすいのも◎

ということで釣りやゴルフなんかをしてアウトドアを楽しみたい方にもうってつけ。時間の経過で空の明るさが変わったとしてもすぐさま対応してくれるので、なおさら利便性は高いと言えるでしょう。 

 

☓向いていない人

・日常生活でも活用したい

使用者の話を聞いていると、やはりもう少し色の変化幅が欲しかったという声を聞きます。

濃くなる方はまだしも、必要のない時になるべく薄い色であって欲しいと思う人には不向きでしょう。室内でも完全にサングラス状態なので、仕事で使うのはまず難しいです。

・夜間や暗すぎる場所での利用を想定している

公式にも記載がありますが、色が薄くなると言っても50%以上はカラーが入った状態なので明かりがほとんど設置されていないような古いトンネルなどは適応対象外です。

また夜間の移動(歩行含む)におけるサングラスの透過率基準は75%以上です。つまり25%より濃い色がついていてはダメですよーということなので、夜にこの瞬間調光サングラスをかけていたらお巡りさんに肩を叩かれちゃうので注意しましょう。その場合は別の薄いグラスに掛けかえてくださいね。

瞬間調光サングラス『eShades(イーシェード)』のスペック

eShadesの仕様一覧

現在、瞬間調光サングラスはいくつかのメーカーから発売されているようですが、今回紹介しているのはWicueというメーカーから出されている『eShades』というサングラスです。

先陣を切って開発を進めたメーカーであり、性能において最も信頼性が高いのでこちらのスペックを基準に見ていくこととしましょう。

eShadesスペック表
出典:0.1秒、瞬間調光サングラス専門店

・特筆すべきは電源を太陽光パネルで賄っている点
これによりバッテリーの心配が全くなくなり、特に意識せず普通のサングラスと同じような扱いをしてOKです。

生活防水使用でもあるので、多少の水濡れは気にせず屋外に持っていくことができるでしょう。ただ完全防水とは違うので、水に落としたり土砂降りの中で雨が直撃する状況にはならないように気をつけてください。

・現在レンズカラーはグレーブラウンのみ。とりあえず一番スタンダードな色なのでこれで困る場面はそうそうないと思われます。いずれ多様なカラーが出るまではこちらのレンズを使っていきましょう。

・当然UVカット99%は標準装備。偏光機能と合わせて目の保護機能も充分。

・液晶レンズ部分のポリカーボネートというのは、有名なオークリーサングラスにも採用されている強化プラスチックのこと。対衝撃性能が非常に高く、傷が付きづらいので過酷な環境下でも長く使うことができます。飛行機の窓なんかにも使われてる素材というのは驚きですよね。

・フレームに使用されているTR90という素材、これは非常に柔らかく耐久性に優れている形状記憶素材です。
眼鏡屋に行って並んでいるフレームをよく見てみると、このTR素材が結構な割合で出現してくるのではないでしょうか。掛け心地もよく、近年(意識はしてないかもしれませんが)利用しているユーザーが増えている素材です。

色の変化は段階的に発生します。強い光の方を向いてセンサーに光がまんべんなく当たっていれば最も色が濃くなり、光を背後に受けたり屋外の屋根のある場所に移動するとそれよりは薄くなります。それぞれの場面において必要な分の濃さを受けられるように設計されています。

度を入れたい場合はどうすればいい?

いずれの商品にしても、調光レンズ部分そのものに度を入れることはできません。

でも度付きサングラスとして利用したい人はたくさんいるでしょうから、その場合は代わりに2つの手段があります。

インナーフレーム

esahadsのスポーツタイプサングラスは、その内側に度付きレンズをはめ込めるインナーフレームを装着することが可能です。


出典:0.1秒、瞬間調光サングラス専門店

こんな感じですね。
別売り2,750円で手に入りますので、眼鏡屋さんに持っていってレンズを入れてもらいましょう。少し見た目がアレかもしれませんが、色が濃くなればそこまでは目立ちません。またインナーフレームにはカーブが付いていないので、ハイカーブレンズにありがちな見え方の大きな歪みが発生しにくいこともメリットです。

オーバーサングラス

出典:0.1秒、瞬間調光サングラス専門店

こちらは普通のメガネの上から装着できるオーバーグラスタイプ。

必要なときだけかければいいので、度付きレンズに関しては新たに購入する必要がありません。いつもの使い慣れたメガネの見え方のまま瞬間調光を利用できるので安心してかけることができるでしょう。

フレームの種類はいくつある?

こちらが今回代表として紹介した『eShades』のVR-1901
フレームカラーは以下の3種類となります。

瞬間調光サングラスeShades(イーシェード)VR-1901 [Grey/Black] 49mm
瞬間調光サングラス eShades(イーシェード)VR-1901 [Blue/Black] 49mm
瞬間調光サングラス eShades(イーシェード)VR-1901 [Red/Black] 49mm

 

 こちらも同じスポーツサングラスタイプの『A-Fit FLASH』
基本的な性能はeShadesと同じですが、こちらの可視光線透過率は約8~40%。eShadesと比べて退色時のカラーが微妙に薄くなります。

デザインにも微妙な違いがありますが、特筆することとしてこちらは日本人の顔に合うアジアンフィット設計となっています。顔の輪郭を包み込むようになっているので、長時間かけてもずれにくい疲れにくいという点にこだわるならこちらもオススメです。

 

日常でも使いやすいウェリントンタイプの瞬間調光サングラスがこちら『WICUE0.1瞬間調光サングラス』

可視光線透過率は7~37%。他のタイプと同じようにこれも偏光・太陽電池機能が搭載されていて、アジアンフィットでもあるので違和感なくかけることができます。定番のウェリントンなので、モデルさんなどにも愛用されているようですね。
フレームカラーはブラックとべっ甲の2種類。どちらも上記リンクのページから選ぶことができます。

まとめ

ここまで、瞬間調光サングラスの特徴と活用方法のご紹介でした。

たしかにユーザーが理想とするイメージに対してはまだ伸び代がある製品だと思います。
しかしこういった意欲的なアイウェアがこれから先もどんどん開発されていくだろうことを思うとワクワクしますよね!

もちろん現状でもいままでにない機能が充分役立つ場面は多いですから、瞬間調光の名前が気になった人はぜひ手にとって見てください。