光過敏症に有効なサングラスはどれ?人によって選ぶべきレンズは違う

光過敏症というものをご存知ですか?

羞明(しゅうめい)とも言い、先天的あるいは後天的に、普通ならさして眩しいと感じない光を眩しく感じてしまう症状のことです。
症状の重さや眩しさの種類は人によって変わります。

また過敏症とまでは言わなくても、年齢とともに眼の機能が衰えて目に映るものを眩しく思うようになる傾向があります。
気付いたらいつもの風景を白っぽく感じるようになっていたという経験がある人もいるのではないでしょうか。

この羞明の対処法として比較的手軽で有効なのは、サングラスや遮光メガネなどを始めとした眼鏡をかけることでしょう。まず眼科医にもそのように勧められることが多い筈。

しかし普通のメガネとは大分考え方が異なるレンズなので、どうやって選んだらいいのかイメージしにくいですよね。
決して安いものでもないので、気軽に相談もしづらくて…という話をよく聞きます。

この記事では、人によって違うその症状に合わせてどんな種類の眼鏡があるのか、あなたに合ったレンズは一体何なのかを一緒に考えていけるようにしてみました。
お医者さんや眼鏡屋さんに行く前に分かりやすい情報が欲しいという方の参考になれば幸いです。

 

光過敏症といってもひとそれぞれ

まずどんな時に眩しいのかを知ろう

ひとくちに眩しさといっても、よくよく調べてみるとその状況は様々なようです。
最終的にはその症状に合わせて最もふさわしい種別のレンズを選んでいくわけですから、まず最初に自分がどんなシチュエーションで困ることが多いのかを明らかにしておくべきです。

  • サングラスをかけないとほとんど目を開けられない人
  • 室内は平気だけど外に出るとツラいという人
  • 逆に室内灯やPCやモニターの画面がチラついて長時間見ていられないという人
  • 昼間は気にならないが就寝時に電気を消したあとの家電製品の細かな光が気になる人
  • 裸眼で過ごせなくはないけど、以前より景色が白ばんできた人

 

光過敏がひどい人は濃い目のサングラスを手放せないでしょうし、特定の光やシチュエーションのみ影響があるというならそれに対応した色や波長の光をカットする眼鏡で改善する可能性が高いです。

治療に不必要な遠回りをしないよう、ご自身でチェックできることはしてみると良いでしょう。

 

主な原因

・正常な目は瞳孔を開いたり閉じたりすることで目に入る光の量をコントロールしています。
この瞳孔の動きが上手く行かないと、光量を調節できなくなり眩しさを常に感じるようになります(瞳孔散大、散瞳)

・目に入った光は角膜・水晶体・硝子体・網膜・視神経などを通じて脳に届くことで「見える」という状態を作り出しています。
この光を経由する構造のどこかで異常が起きることで、通った光が散乱してチラチラと見づらい見え方になってしまいます
水晶体が濁れば白内障、表面が強い衝撃を受けることで起こる網膜剥離、他にも視神経の炎症など原因となる部位は多岐にわたります。

コンタクトレンズにおける長期間・長時間の装用。または洗浄消毒不足による細菌の蔓延
こういった刺激によって炎症が発生して見え方が悪化する場合もあります。

・他の眼病の治療で手術をした場合、手術前との見え方の差異によって眩しく感じてしまうことも
白内障手術やレーシック手術のあとになりやすいと言われています。

 

対処法

本記事では遮光メガネについてをメインで解説していますが、それ以外だと

 

□白内障が原因なら水晶体を人工レンズに取り替える。

□コンタクトの炎症なら、症状が落ち着くまで仕様をストップする。

□手術後の眩しさは目が慣れるにしたがって軽減される可能性が十分ある。

 

このように、何かしら外的な要因が元であった場合はそれを取り除くだけでわりと簡単に治ったりということも案外あるのです。まずはそういった事例に当てはまるのかどうか、眼科医とよく話し合ってみてください。

 

あなたに合ったレンズ選びで生活の質はグンと上がる!


柏崎レンズルーム

では眼鏡屋でお力になれることのお話をいたします。

前述しましたが、光過敏症の対症療法として最も採用されるのは『遮光メガネ』となります。

パッと見は色のついた眼鏡なので、普通のサングラスとどう違うんだろうと思うかもしれません。
そこから順に説明していきましょう。

 

サングラスと遮光メガネの違いは?

通常のサングラス

色が入ることによって目に入る光量を少なくして眩しさを減らす。色の種類や濃さによって抑えやすい色が変わる。

遮光メガネ

色の効果に加えて、人間が特に眩しいと感じやすい波長の光を優先的にカットする。これにより、

①ただ色を入れただけより眩しさが減る
②通常サングラスに比べて、実際の見え方をそこまで暗くせずにモノを見やすくさせる

といったメリットがあります。
よってサングラスより自然でかけやすく、特にパソコン作業などをしやすくなることが多いです。

 

近視ネコ
羞明をなんとかしようと思ったとき、サングラスで済むようであればそちらが安上がりです。
が、それでも眩しさを防ぎきれなかったり、真っ黒なカラーレンズを普段からつけるには不便だと感じた人は遮光メガネを試してみるという流れをオススメいたします。

遮光レンズの種類


矢野時計店

現在主に遮光レンズを制作しているレンズメーカーは2社で、「東海光学」と「Hoya」になります。

両者ともにレンズメーカーとして老舗で、信用に足る品質のレンズを取り揃えているので安心してください。

 

『東海光学 CCP  /  CCP400』 8色(CCP)+18色(CCP400)=26色

CCPというレンズは、眩しさやギラつきの要因としてよく名前の挙がる青色光と紫外線を500nmの波長までほぼ100%カット

俗に言うブルーライトカット眼鏡とやっていることは似ていますね。
ブルーライトってなんだか良くなさそうだからカットしておこうと、漠然とBLカット眼鏡を作った人もいるんじゃないでしょうか。これは青い光が空気中の水分やホコリにぶつかってチラチラ乱反射して(通常は意識に上らない程度)見え方に悪影響があるから防いでおきましょうというコーティングなんですね。

ただ普通のブルーライトカットレンズではそこまで広い波長を防ぐことはできないので、光過敏の人にはよりしっかりと広範囲にカットを施した遮光メガネが必要になります。
色が濃いものが多く、比較するとやや視界も暗めな部類。

 

CCP400は、CCPより若干薄めの色でレンズカラーが自然。

500nmまでの光に関して、全てではないのですが、その中で眩しさを抑えるのに有効な部分をカットしています
CCPより普段遣いのしやすさに重点を置いているイメージでしょうか。

 

『Hoya レチネックス』 21色

目の中で散乱しやすい短波長を防ぎ、かつコントラストを高めることでモノの見やすさを伸ばしたレンズ

こちらも500nm以下をしっかりカットしているので、余計な光から目を保護してクリアな視界を確保しています。

 

【遮光レンズの価格比較】

価格はれんず屋さんを参考にさせて頂きました。

屈折率1.50球面
(ハードコート)
1.50非球面
(撥水コート)
1.60球面
(撥水コート)
1.60非球面
(撥水コート)
1.60球面
(超硬コート)
1.60非球面
(超硬コート)
遠近両用1.50
外面非球面
東海光学(CCP/CCP400) 11.000円 13.200円 37.400円 41.800円 46.200円 50.600円 35.200円
Hoya 16.500円 27.500円 27.500円 33.000円

これはレンズ(2枚1組)自体の価格であり、ここに選んだフレームの値段がプラスされます。遮光レンズがつけられないフレームというのは特にないので、値段もピンキリではあります。
ただ私の経験だと、長く使うためしっかりしたフレームを選ばれるお客様が多いですから、大体合計5~7万円くらいで皆さんお作りになるイメージですね。

上記はあくまで参考価格となることにご留意くださいませ。
全体的に東海光学のほうが値段が高いですが、これはレンズの製作規模により仕入れ価格の差や、東海のほうがカラーや屈折率・コーティングの面で対応できる範囲が広いからと思っていただければよいかと思います。
そこまで遮光性能に大きな違いがあるわけではありません。

 

遮光メガネが手に入るお店

この遮光メガネですが、どこのお店でも取り扱っているわけではありません。
特に、安価なセット眼鏡を中心に展開している大手の店舗ではまず販売していないので注意です。

場所は東海光学のサイトのこちらのページで調べることが可能です。

さらっと見て私の目についたところだと、

・メガネの和真
・東京メガネ
・パリミキ
・ベストメガネコンタクト
・イワキメガネ

などがありましたね。

このようにお住まいのお近くで探してもらってもいいですし、羞明に関して眼科医に相談した際に地域の取扱店を紹介してくれるはずなので、そちらから当たってみるのもよいかと思います。

 

遮光メガネには補助金が出る

さてここまで読んだ人は、普通のメガネに比べかなりコストがかかってしまうことが心配になったかもしれません。

しかしこの遮光メガネ、必要な人はどうしても必要になりますからちゃんと補助金の制度があります

 

<補装具の申請>

・羞明の症状があり、他に治療の手立てがない場合補助金が出る。
・身体障害者手帳or特定疾患医療受給者証が必要。
支給金額は30000円(乱視ありなら34200円)
ただし利用者の負担が1割アリ。つまり仮に合計金額を3万円に抑えられたとしても、そのうちの1割=3000円は利用者本人が支払う。
・遠近両用は対象外。ただ職業上どうしても必要なら申請が下りる場合も。

必要な書類としては

  1. 給付申請書 ←市町村の担当課
  2. (視覚)障害者手帳 ←市役所障害福祉課
  3. 取扱店の見積書 ←眼鏡屋
  4. 源泉徴収票(課税証明書)

あたりになるでしょうか。

通常は市町村へ申請して判定を受けてから眼鏡屋に向かう流れになります。
ただ金額が高くなりがちなので、実際にいくらくらいになるかを確認したかったら先に眼鏡屋で見積書をもらってくるのもアリだと思います。

 

遮光レンズ以外に有効なレンズ

その他に羞明に効果が見られる可能性があるレンズがいくつか。

偏光レンズ…地面や水面などからの反射光を遮断することで、普通のサングラスより景色をスッキリ見ることができる。街中に出たとき、特にアスファルトや建物に囲まれた空間が苦手だと効果が高いかもしれません。

調光レンズ…紫外線を浴びることで透明からカラーに変化するレンズ。室内では特に困らない人は調光メガネを選ぶと、日中室内では普通のメガネとして仕事中でも活用できるので非常に活用しやすいです。

高エネルギー可視光線(HEV)カットレンズ…波長でいうと400nm~420nmまでをカットするレンズのこと。高エネルギーとあるだけあって目の奥まで届いて悪影響を与えるとされています。メリットとしてはほぼ透明のクリアレンズとして使えることと、他のレンズと比べ安価で作成可能なこと。
光過敏症の人の中にはこのHEVをカットするだけである程度眩しさがラクになったと言う人もいるので一度確認してみるのもいいかもしれません。

 

まとめ

世の中にはこの眩しさに悩まされている人が結構います。

先天的に光過敏症と付き合ってきた人はよくご存知の話だったかもしれませんが、何かしらの要因で途中から羞明に陥った人は大きな不安を抱えてしまう人は多いようですね。

羞明は目の異常を知らせるサインである場合もあるので、そういった時は遠慮なくお近くの眼科医にかかることをオススメいたします。効果的な対策を打つことで、不便なまま過ごしていた日常生活を改善することは十分可能ですので