ガッテン最終回のサギングアイ症候群に見る目のぼやけ判別方法

【しつこい目のぼやけ 気づいて!本当の原因解明SP】と題して目のぼやけと共にサギングアイ症候群をテーマとして扱ったのが、2022年2月2日放送の『ガッテン!』最終回です。
30年近くに渡って放送された長寿番組のトリを飾るテーマに目と眼鏡が取り上げられたので、当サイトでも乗っかっておこうということですね!私自身ずっとこの番組にはお世話になってきた身でもあるので感慨深いものがあります。

では今回の聞き慣れないサギングアイ症候群とはいかなる病気なのか、私達にもどれほど関係ありそうかを眼鏡屋の視点で軽くですが語っていこうかと思います。

 

サギングアイ症候群は斜視の一種

出典:ガッテン!

番組内でサギングアイ症候群はこのように紹介されていました。

サギングアイ症候群とは、ぼやけはぼやけでも「ものが2重に見える」という特徴をもつ、新しい目の病気です。
~原因は、眼球のまわりにあるプリーとよばれるコラーゲンが減少してしまうこと。~加齢などによってコラーゲンが減少すると、左右の眼球の向きにずれが起きてしまい、その結果、左右それぞれで見ている映像に違いが出ます。だから、ただのぼやけではなく、ものが2重に見えるのです。

出典:ガッテン! しつこい目のぼやけ 気づいて!本当の原因解明SP

左右で目の向きが違うといえば、有名なものに斜視がありますよね。

普通両目の眼球の向きは連動しているところ、斜視の方は片方がまっすぐを見ているときもう片方の眼球が正面以外の方向を向いてしまう症状をいいます。
主な原因として、目の筋肉を動かす機能がうまく働かなかったり、神経伝達が阻害されたりするとこの斜視が発生します。特に小さい頃は遠視状態であることが多く、これの矯正が不十分だと内寄りの目(内斜視)になったりするので子供の頃の眼鏡補正は重要だと言われています。また後天的に視力が落ちてきて左右差が表れたりすると、視力の弱い方の目が正面を見る時に必要なしと脳に判断されそっぽを向く形で斜視がおこることもあります。

先程の説明を見るに、このサギングアイ症候群も斜視の一種と言えそうです。
目の筋肉の調節を行っている組織にプーリーというコラーゲンがあり、コラーゲンは御存知の通り歳を取るごとに自然と減少していっていまいます。その結果、眼球をコントロールする機能が落ちていって斜視と同様の症状が発生してしまうということなのでしょう。

「サグ」とは英語で「たるむ」の意味。
ということは、サギングアイを直訳すると「たるんでいる目」となります。このプーリーを始めとした眼球周りの組織のたるみが引き起こした眼病というわけですね。

眼鏡屋で治る目のぼやけ、治らないぼやけ

眼鏡屋に来るお客さんからよく出てくる言葉に「目がぼやけるようになったから何とかしてほしい」というものがありますが、目のぼやけとひとくちに言ってもいくつかの種類があります。

①ピントの合っていないぼやけ

通常目から入ってきた光は角膜で曲げられ、目の奥の網膜に集約されることでモノが見えるようになっています。しかし集約される位置が前後にズレることでピントの合わない像が結ばれてしまうと、映る景色がぼやーっとなってしまうわけです。
網膜の手前で像を結べば近視、網膜の奥で像を結ぶ場合は遠視となります。番組内ではそれ以外にも目の疲れによるピントのズレが紹介されていましたが、これも疲労による角膜付近の調節力低下で目の奥に届く光の位置がズレてしまっているという点で同じ現象と言えます。

見え方としては、全体的に景色がはっきりせず、ひどいと水中でものを見ているように輪郭があいまいになります。

眼球の縦横比が変わる乱視

次に、眼球が何らかの原因で変形し、網膜を通す光の角度がタテ方向とヨコ方向で差異が生まれてしまう乱視でもぼやけは発生します。

全体のぼやけというよりは特定の方向に二重にモノが見えるのが特徴で、普段昼間は気が付かなくても夜になって街灯や車のヘッドライトの光が二重に見えて異常に気付いて眼鏡屋に駆け込むというパターンは多いです。大抵近視もしくは遠視も同時に起こっているので、二重に見えるだけでなく全体のぼやけも同時に発祥しています。
ひとつの眼球内で起こる症状なので、片目ずつで見ても二重に見えるでしょうし、左右で像がズレる長さや角度が違うこともあるため、放置すると非常に目に負担がかかる案件でもあります。

「くっきり二重」に見える!?

最後が先程紹介した斜視グループの見え方。

斜視は片方の目が正面、もう片方が明後日の方向を見ているため、当然ながら左右の目に映す景色が異なります。
この左右の像を脳が上手く結合できずに同時に表示されるため、ものが二重に見えるという結果を招くわけです。

このパターンで気をつけなければならないのは、左右の眼球の向きが原因なため、それぞれの目の屈折異常がない(もしくは矯正している)としてもぼやけが起こる点にあります。それぞれの目で見るとハッキリクッキリと景色は見えるのに、両目で見た途端ぼやけを感じるようならそれは斜視である確率は高いと見て間違いないでしょう。

 

サギングアイ症候群の対処法は難しくない

サギングアイ症候群は基本的に斜視と表出する症状が同じなため、その治療法も斜視と同様の手段が有効です。
あまりにもひどい場合は眼科なら手術を検討しますが、もっと簡単に眼鏡屋でプリズム入り眼鏡を作ることで解決させることができます。

プリズム入り眼鏡は、斜視の人でも左右でズレた景色をひとつに見えるように補正する効果のある眼鏡です。なんだかスゴそうな感じがしますが、レンズの機能としてはそこまで大げさなものではないため作ること自体は簡単にできてしまうので安心して下さい。

  1. 価格:通常の眼鏡にプラス2000~3000円程度
  2. 期間:特注にはなるので1週間前後
  3. 処方:基本は眼科処方。ただし眼鏡屋でも出来ないことはないので応相談

こんな感じでイメージしてもらえれば大丈夫です。
プリズム入り眼鏡は今までと景色の見え方が異なるため最初は違和感が出やすいですが、かけているうちに慣れていくタイプの眼鏡でもあります。そしてプリズムの基底側が極端に厚くなりやすいので、なるべくレンズサイズの小さめな眼鏡を選ぶようにしましょう。でかい眼鏡だと厚みに関してプリズムの影響はとんでもないことになるため、ここはぜひ覚えておいて下さい。

 

まとめ

今回ご紹介のサギングアイ症候群はその原因が加齢ということなので、これまで斜視とは無縁だった人が突然見舞われる眼病となる可能性があります。

専門のお医者さんたちにも認知されだしたのがまだ1年程度らしいので、詳しいことはこれから更に判明していくことでしょう。
今まで目には異常がなかったのに…という人が突然目のぼやけを感じるようになったなら、疑うべき症状のひとつとして意識しておくのがよさそうですね。