メガネ屋がやらかす案件TOP10

どんな仕事をしていても失敗と無縁で入られません。
大したことない話から重大事件まで様々なトラブルが今日も誰かに降り注ぎますが、ではでは眼鏡屋の場合はどんな失敗に見舞われるでしょう。

特筆すべきは、取り扱っている眼鏡が工業製品であるという点。
そう、なんだかんだで眼鏡はかなり繊細な物品なので、ちょっとしたことがすぐにやらかしの原因になってしまうんですね。

どんなベテランでも油断すると失敗する眼鏡の取り扱い。
営業中に起こる販売に関するトラブルと合わせてどうぞ御覧ください。

 

①クリングスを折る
どんなに注意しても避けられないときは避けられないという点で、一番やべーのがコレ。
鼻パッドが曲がったから直してくれとか、高さが合ってないから揃えてくれといった注文を受けた時にやらかしやすいです。
本体から伸びている細いクリングスは見た目の通り非常に破損しやすく、しかも意外と調整が難しい。あせるほどにうまくいかないし、うまくいかなければあっちに曲げこっちに曲げをするはめになり、そのうちポキっといってしまって無事死亡。顔面蒼白になった店員を何度見てきたことか!

②レンズを割る
近年主流のプラスチックレンズではそうそうないので最近は見かけませんが、たまにガラスレンズを取り扱うとすっかりその脆さを忘れて扱ってしまうと一巻の終わり。ぐしゃっという音と共に手元には粉々になったレンズらしき物体しか残りません。レンズ交換を承って、いつものノリでフレームからレンズを抜こうとした時によく見られる光景です。

③智元のロウ離れ
調整の要望第一位がテンプルが広がって眼鏡が落ちやすくなるというもの。
コレに対応した調整がメタル系ならば智元から曲がりを戻してあげるやり方なのですが、これまた運が悪いとパーツ同士をくっつけているロウがべりっと離れてしまいます。劣化により剥がれやすくなっているものもあり、正直完全に見分けるのは困難を極めます。神様に祈りながらやる作業ですね(大げさ)。

④温めすぎて変形
セルフレームにレンズを入れるときは溝にハマるようにレンズを押し込んで装着するのですが、レンズが大きめに削られるとなかなか入ってくれません。この時にフレーム側を温めてあげると柔らかくなってレンズが入りやすいのですが、調子に乗って熱しすぎるとリム枠がぐにんぐにんに軟化して形自体が変わってしまい逆に入らなくなるなんてことも。ぼーっとしてたりお喋りしながらやっている人には喝!

⑤超音波洗浄機でやらかし
眼鏡屋に置いてある超音波洗浄機は眼鏡の細かな隙間の汚れまで落としてくれる心強い味方。しかし、その特殊性から状況によっては使用を控えなければならないことがあります。例えば、レンズがすでにかなり傷んでいる場合に洗浄機にかけると見る見るコーティングが剥がれてしまうとか。例えば、フレームに鉱石飾りがくっついているとそれがバラバラに剥離してしまったり。なんも考えずノータイムで眼鏡を突っ込むのは強くNGでございます。

⑥加工ミス
レンズを削る加工は99%加工機がやってくれます。彼は優秀なので、基本的に設定したとおりにレンズを削り出してくれるので安心して加工を任せることができます。
では加工ミスとは一体なんぞや?
それは、左右の設定を間違えたり!面取りをミスったり!撥水シールを張り忘れてリーフカップが剥がれ落ちてしまったり!といったヒューマンらしいエラーの数々のことですね。

⑦レンズの発注忘れ
眼鏡の注文を受けたならレンズをメーカーに発注しなければなりません。
PCの専用サイトでレンズの種類と度数他諸々の情報を入力して発注。忘れないように二重三重のチェックをして発注。ああだというのにナゼか消えない発注忘れ。大慌てでお客様に言い訳をする眼鏡屋が今日もどこかにいることでしょう。

⑧納期遅れ
ちゃんとした眼鏡を作ることと同じように大事なのは、約束した期日までに完成品を用意すること。
眼鏡を買いに来た人はそれなりに急いでいることも多いので、納期が遅れてしまうのはそれなりのトラブルになってしまうことが多いです。基本納品の日数はすぐ確認できるので遅れることはないんですが、ごくごく稀に作成時のミスでレンズがダメになってしまったり、届いたレンズにブツ(黒い点々)が混入していて発注し直しになることも。

⑨価格の計算間違い
眼鏡はフレーム代+レンズ代+コーティング代金を合わせたものになります。
最近はシンプルでわかりやすい料金体系のお店が増えてきていますが、まだまだこの辺が細かく区分けされている眼鏡屋も少なくありません。この価格設定が案外細かく、季節の割引も多種多様で、しかも作る人の様々な要望を満たそうとするとかなりややこしいパターンの組み合わせになるときもあるので、導き出した値段が実は間違ってましたーなんてのは割とよくある話。
まあもらいすぎた場合はちゃんと返金するのでそこま勘弁して下さい。

⑩選択肢にあとから気付く
眼鏡のフレームとレンズは自由に選べると思われがちですが、実はかける人の顔の形や度数や目的によって色々と制限をくらうことがあります。
顔が大きくてテンプルが耳まで届かないとか、鼻が低くて一体型が使えないとか、PDが狭くてレンズ径が足りなくなるとか、度数が強すぎて安いレンズが使えないとか。
特殊な形状のフレームが好きだったり目が相当悪い人なんかは、眼鏡を作るたびに店員があーでもないこーでもないと奔走しているのを見たことある人もいるんじゃないでしょうか。あれはそのフレームにその度数を入れるためにクリアしなければならない条件がいくつかあり、それを満たす組み合わせを必死に探しているんです。
正直に言うと、お客さんが帰ってからもうちょっといいパターンに気付くこともあります。許して。

 

ということで、眼鏡屋あるあるのトラブル体験10連発でした。
あなたが遭遇したことあるのは何番かな?(白目)

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