マスクと自然に合わせられるサングラスの濃さはどれくらい?

サングラスを愛用している方達に質問です。
今なにかお困りごとはないですか?

 

ハイそうですね、今回は今や外出時の呪いのアイテムと化したマスクのお話です。

最近はどこに行くにもマスクの装着は必須となってしまいました。
電車に乗ったりどこかのお店に入ろうとするなら、マスクがないと白い目で見られたり入店をお断りされたりと話題に事欠きません。

そして日頃からサングラスを活用してきた人達にはこれが非常に逆風です。
あえて説明するまでもないですよね。

そう、マスク+サングラスのコンビは非常に食い合わせが悪い!
特に白マスクと真っ黒サングラスをしている人からは何となく危険人物の香りが漂ってきます。
日本においてはクラシックな空き巣や強盗のイメージが定着してるせいですかね…。

 

しかしサングラスだって必要があってつけているわけで。
見た目がいくら怪しいからといって、じゃあ全くつけませんというのも難しい。

というわけで、特にサングラスレンズの濃度やカラーを変えると拙い印象が薄まるという点をメインに、何とかして不審者にならないように方策を考えてみました。
ぜひ外出時のサングラス選びの参考にしてみてください。

 

サングラス濃度ごとのマスクとの相性

濃さ10~15%

サングラス濃度10~15

気づくか気づかないかくらいの色合い。自然だが光低減効果は弱め。

ほとんどの場合、レンズにおける最も薄い色は10%からとなっています。
可視光線透過率に直すと90~85%という数字なので相当薄い色ですね。顔に装着すると色つきかどうかパッと見ではわからないかもというくらいの濃さなので、マスクと同時につけても最も違和感が少ない色合いです。
非常に自然な差し色で、会社にかけていく人がいるくらい。

反面、光を遮る力は心許なく過信は禁物です。とはいっても色を入れないよりは外出時の景色が柔らかく感じるはずなので、この濃さでも事足りているならファッションカラーとして活用しやすいでしょう。

明るい色だとほとんど眩しさは変わらないですから、色は素直にグレーやブラウンが良いかと思います。

15~30%

サングラス濃度15~30

バランスの良いファッショングラス。日常使いならどこへでも持っていける。

服とあわせたファッション効果が発揮されやすい濃度帯。可視光線透過率だと85~70%。
濃くもなく薄くもないカラーリングをどう服と合わせるか腕の見せどころです。

この辺りまでの濃さは目も表情も隠さないので、マスクとも遠慮なく組み合わせが可能なのがGood(。•̀ᴗ-)و ̑̑! 眩しさ低減効果としてもそれなりで、光のギラツキに悩んでいる人はせめてこの辺の濃さから選んでください。
写真にあるようなブルーはいい選択肢なのでオススメ。系統としては通常のグレーなどと近い運用ができるし、涼し気な雰囲気は決してマスクをしたくらいで損なわれるものではないからです。

30~50%

サングラス濃度30~50
出典:shoplist.com

機能面での効果は十分。良くも悪くも眼鏡ではなくサングラス。

ここまで来るともうファッショングラスではなくしっかりサングラスという印象。
色の濃さが目立ち始めて、そろそろマスクとの兼ね合いを考えなければいけません。

まだグレーなどでも目が見える範疇なのでそれでもいいのですが、ここは思い切ってイエローやピンクなどの暖色系カラーを考えてみましょう。
試してみると案外面白い色なんですよ!

まあ確かにあまり選ぶ人が少ない色かもしれません。定番カラーと比べると、着ている服との組み合わせやメガネフレームとの相性が難しい色ではあります。
しかし実は、マスクをつけていると白い色がカラーイメージとしてクッションの役割を果たし、全体のコーディネートとして馴染みやすくなるのです。

少し気取ったアイテムとして受け取られやすい暖色系サングラスも、マスクとセットで自然に受け入れられやすくなるでしょう。
レンズの明るい色はかけている人の表情をも明るい印象にしてくれるので、マスクをつけだまでは難しい相手へのポジティブな感情の投げかけを手助けしてくれるレンズでもあります。

50~75%

サングラス濃度50~75

 

必要な人には必要な濃さ。イメージには細心の注意を。

この濃度を選ぶということは、何かしら遮光機能が必要な方でしょうか。
するとなかなか薄い色でまとめるわけにはいかないのかも知れませんが、やはりここまでの濃さになると圧迫感は大きいです。目が見えない訳では無いものの、マスクと合わせると暗がりから覗かれているような感じは抜けません。
なるべく服を明るめのデザインにしてトップ側のフォローをしていきましょう。

75~90%

サングラス濃度75~90

マスクがなければ格好良いが…コーデでなんとかなるかは微妙なところ

もはや言い訳不要のダークネスグラス。
こんな人がマスクをつけてまっすぐ近寄ってきたら誰だって身構える。そんな濃度に突入です。

言うまでもなくこれ自体は伝統的なカラーリングで、サングラスユーザーなら手元に1本は必ず持っているはず。
機能も見た目も文句ナシ。普通だったらかけることに何の障害もありはしないのです。
ああ、マスクさえなければ…!

嘆いていても始まりません。
もはやどの色を入れようとも強い印象は抜けないので、後述のフレーム選びや顔周辺の小物を活用していきましょう。強面の雰囲気をまったくどうにもできないわけではないのでまずは試してみるのが肝心です。

 

どうしても濃くしたかったら

サングラスをかけたい理由は様々でしょうが、目が光に弱くて困っている方はサングラスの遮光機能が生命線。軽々に色を薄くするわけにはいかないとい人もいると思います。

こんなときは、サングラスフレームのデザインやサイズ感を小さくまとめることでレンズの印象を弱めることができます。

 

フレームの印象を小さくする

サングラスの定番といえば、レイバンのWayfarerに代表されるような目の周辺を大きくカバーするがっしりしたフレームが基本でした。機能面を考えればレンズサイズは大きくするのが当然なのですが、マスクとセットのビジュアル面で考えると逆効果になってしまうのが困りもの。顔のほとんどが隠れてしまうのでは決して印象はよくありません。

なので、こんな時はレンズサイズが小さめのものを選んでみましょう。

こんな感じのラウンドやボストンフレーム、あるいは小さめのウェリントンでも構いません。
これなら目や眉の動きがわかりやすく、相手の警戒感をいたずらにかきたてることは少なく済みそうですね。
フレームのリム枠やテンプルも細めのものにしておけば、さらにスッキリして落ち着いた感じが出るのでもっと安心です。

ただし、小さくなった分日除けの効果は薄くなってしまうことに注意です。
まあある程度は仕方ないと割り切って、ビジュアル面とのトレードオフでいい落とし所を探してみてください。

 

薄い色でもサングラス機能が高いレンズ

眩しさよけに効果を発揮する色

サングラスは色合いによって見え方はかなり変化します。
マスクと合わせやすいライトな濃さのまま太陽光などを抑えやすいのは、

  • グレー
  • ブラウン
  • グリーン

あたりが代表的です。
用途に合わせて選んでいきましょう。

薄いアリアーテカラーに関しての効果はこちらで詳しく解説しています。

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薄くて便利なサングラス

クリアサングラス

サングラスが担うもうひとつの重要な役割として、紫外線などの有害光線をカットする効果があります。これは随分認知されるようになりましたが、この有害光線をカットするのはレンズ表面に張られたコーティングの効果であって染色された色とは関係がないのです。
つまり色をつけるのは眩しさを軽減するためであって、そちらより有害光線を防ぐほうが重要だというならカラーを全くれないという手段があります。

これは俗にクリアサングラスと呼ばれるタイプ。
ゾフが展開しているものが最近は有名でしょうか。
ゾフのクリアサングラス
出典:Zoff

写真を見ると色は全然入っていませんね。
通常の眼鏡よりやや緑色っぽく反射が強い感じがしますが、これは420nmまでの波長を防ぐという、紫外線のみをカットするレンズをさらにグレードアップさせたレンズの特徴です。太陽光から受ける白内障やシミ・シワなどの発症率を軽減でき、レンズが透明なのでマスクと合わせても全く問題ないわけですから非常に有用なサングラスといえます。
他の眼鏡屋さんで作るなら、HOYAから発売されているクリアカット420というコーティングをつけると似たような効果が得られます。

ただ、さすがに色付きサングラスのように眩しさを抑えるのは難しいでしょう。
目に見える部分の光はほとんど通してしまいますからね。ゾフ公式や他の紹介サイトでも、クリアレンズでは眩しさをどうこうすることは出来ないと紹介されていることがほとんどです。

しかし敢えて違う話をさせて頂くなら、眼鏡屋での経験上ですが、この420カットレンズをかけることで眩しさが少なくなったという人に何度も会ったことがあります。
傾向としては、昔から光に敏感な人や白内障をはじめ何らかの眼病の前兆を医者に指摘されている人が多いでしょうか。

人間が目に見える光として感じられる波長域は360~400nmあたりから始まると言われています。つまりそれより高い420nmまでカットするレンズをつけることで見える光の量が減ったと感じる人がいてもおかしくはありません。そして光の見え方に困っている人は、その僅かな差で楽に景色を見ることができる可能性があるのです。
つまりそういった状況にありサングラスに色を付けるのが難しいという人は、このクリアサングラスを試してみる価値は高いのではないでしょうか。

 

サングラス周りを変えてみる

木を隠すならなんとやらで、サングラスonマスクが怪しいなら顔周りのアイテムを最初からそちら寄りに合わせて統一感を持たせてしまえという手法。

マスクの柄

柄マスク+サングラスコーデ
出典:purecious.jp

1番おすすめはマスクの色や柄を変えてしまうこと。
街中でも、白以外に色んなマスクしてる人を見かけるようになりましたね。

特に黒やデミ柄(チェックや玉柄や文字柄)のマスクはサングラスと相性がよく、着こなしの方向性が一致しています。
つまりロックなカジュアルさを最初から狙ってますよと見せることで、怪しさをファッショナブルなアイコンにすり替えることが可能という訳です。

女性がつける花柄マスクも、サングラスが持つ攻撃的な雰囲気を打ち消すのに一役買うでしょう。レンズカラーと合わせて柄色を選ぶのも今までにはなかった楽しみと言えるかもしれません。

マウスガード

マウスガード+サングラスコーデ
出典:GUARD

話が変わってしまうので最後に持ってきましたが、どうしてもマスクにサングラスが馴染まないならもうマスク自体を変えてしまうのも手です。

例えば、スカーフやネックウォーマーを口元まで引き上げて体側のデザインと一体化させてしまうのはアリです。その上のサングラスもデザインの延長上として受け入れやすくなります。

また、フェイスガードの類であればマスクほど不審者感は出ないはず。ただフルフェイスだと正直怪しいので(フルフェイス+サングラスは1度も見かけない)、この場合はマウスガードが良いかもしれませんね。
芸能人がよくやっている口元だけをカバーするタイプです。

実際やってみましたが、口が見えなくなる訳では無いので表情もしっかりつけられるのが◎でした。相手に与える不安感を十分に軽減できます。
注意点としては、顎にシールドが来ることで顔のシルエットが大きくなることでしょう。最近よく見る、写真を撮る時にあごを指2本で挟み込んで細く見せる小技の逆の効果です。四角い下駄顔っぽいラインになるのでそれを踏まえてフレームを選ぶ必要があります。

 

まとめ

この感染症の流行期が終わり、いずれマスクがいらなくなる時は来るでしょう。
しかし、それがいつかは誰にも分かりません。

流行の頻度によってはもはや通年マスクが当たり前の世界に更新されてしまう可能性すらあります。もしくはマスクで顔を隠すのに慣れすぎて、”すっぴん(=マスクなし)”では外出できなくなるかも…。

であればマスクを前提としたファッションというのが生まれてくるのも当然の流れといえます。
これを機に新しいアイウェアの流れに乗ってみるのも面白いかも知れませんね。