コンタクトレンズの販売をしていると、一日に何度も聞かれるのが『コンタクトレンズを今すぐ欲しいのですが買えますか？』という質問。
たしかに私もこの業界に入る前は、コンタクトがどこで売っていて、そもそも即日で手に入るものなのかといったことが全然わかっていなかった記憶があります。初めて買う人や、今までと違うお店で買おうとした際は気になるポイントですよね。
なので、
○処方箋がなくてもその場で購入は可能か
○それが難しいパターンはどんなものがあるのか
○手に入らない場合はどうすればいいか
といったことを主眼に解説していきます。
どうしても今スグコンタクトレンズが欲しい！とお困りの方は、すぐ読めるようまとめておいたのでチェックしてみてください。
コンタクトは基本その日に手に入る
「ヤバイ、使おうと思ったらレンズ切らしてた」
「レンズ落としちゃったけど予備がない」
「急にデートすることになったけど手元に眼鏡しかない」
「ノリでカラコンつけてみようぜーってなったけどすぐ買えるんだっけ」
こんなふうに、みなさん様々な理由で突発的にコンタクトを必要とする時があるようです。
いつも買っているお店まで行けなかったりすると、そのへんのコンタクトショップでその場で買えるかどうかちょっと不安になりますよね。
結論から言うと、コンタクトレンズは在庫さえあれば即日すぐ買うことが可能です。
売っている場所としては、コンタクトショップ、眼鏡屋、眼科（厳密には併設されているショップ）で探すのが基本です。あとは場所によってはドラッグストアで僅かに置いてあったり、ドンキなどでカラコンが手に入ったりするぐらいでしょうか。
初めて行くお店で処方箋がなくても、ほとんどのお店で全く買えないという事態は発生しないはず。欲しいレンズが1dayでも2weekでも1monthでもハードレンズでも同じで、すぐ売れるようにある程度はお店に置いてあることが大半です。
在庫量はまちまちなので、1～2箱ならまず手に入るでしょうが、何ヶ月分もになると足りなくなる可能性もあります。
併設眼科で検査→すぐ購入
通常の流れとしては、コンタクトショップに併設されている眼科で検査を受けてからという形になるかと思います。
ショップとしても確認もせず適当なレンズを売ってしまうと後々問題になることがあるので、できれば処方箋を取ってもらえるほうがありがたいのです。
眼科は混み具合にもよりますが、コンタクト自体が初めてでもなければ検査～会計までで15分から30分くらいではないでしょうか。そして発行してもらった処方箋を持ってショップの受付に行けば、そこに記載された種類と度数のコンタクトをすぐに買うことができます。
ちなみに併設ではない他の眼科の処方箋を持ち込んでも購入OKなので、例えばそのショップの併設眼科が休診日だった場合は近くの眼科を探してそちらで処方してもらうのが良いでしょう。処方箋は期限内なら何度でも使えるので、一度取った処方箋はバッグの中に入れたままにしておけば、咄嗟の時に再活用することもできます（期限は3日や1年など眼科によってまちまちなのでチェックしておきましょう）。
検査ができなくても購入可能
自分の欲しいレンズ名とベースカーブと度数がわかっている場合は処方箋がなくても購入可能な場合が多いです。
検査を受けているヒマがないとか、保険証を忘れてきたとか、度数がずっと変わってないから検査受ける気がないとか、まああまり推奨できる話ではないですが買うこと可能です。
この時本人希望での購入ということで、おそらく購入同意書の類を欠かされるかもしれません。医者の処方で買うわけではないので、見え方が悪くても返品交換などができませんよーというヤツですね。
でもまあ今まで使っているレンズがあるのなら大丈夫でしょう。同じパッケージならばどこで買ってもモノは全く同じですので。
なので自分の使っているレンズの内容はしっかりわかるようにしておくと即日購入に役立ちます。
忘れがちなのはベースカーブで、レンズによっては複数あるため注意が必要。違うカーブをつけると痛みが出たりうまくつけられない可能性があるためです。
すぐ手に入れるのが難しい場合
コンタクトは即日買うことができると書いてきましたが、改めて、これはお店に在庫がある場合に限ります。
コンタクトレンズはメーカーも多く、それぞれ数多くの種類を発売していてさらに度数ごとに分けられるため、在庫するスペースが膨大になりがち。よってショップでは売れ筋のレンズをメインに在庫する形になります。
なのであなたが使っているレンズがその傾向から外れていると、その場で手に入らない可能性が高くなってくるわけです。
在庫していないレンズは取り寄せになる
在庫していない場合、
①レンズはお店に取り寄せをして後日受け取りに来る
②メーカーから直送してもらう
の2通りの方法をとることになるわけですが、いずれにしても1～3日ほど時間がかかってしまいます。
ではどんなレンズが在庫ナシになりやすいかというと
- 度数が強い
レンズにはそれぞれ制作範囲がありますが、範囲いっぱいまで在庫として店に置くことはまずありません。
これはもうお店ごとにかなり変わりますが、－10.00Dあたりまでであれば即日手に入る確率は高い気がします。そのお店の主力レンズであれば－12.00Dまであったり、逆にあまり出ないレンズだと－6.00Dまでしかないなどといったイメージでしょうか。
また、遠視用のプラスレンズを在庫しているお店は非常に少ないと思います。乱視用コンタクトや遠近両用タイプもなくはないですが範囲は狭めですね。 - ベースカーブが特殊
ベースカーブが複数あるレンズについては、一番よく使われるベースカーブしか置かれていない可能性があります。あるいは置いてあっても量が少なかったり度数範囲が狭かったりの傾向が強いので、ご自身のベースカーブが少数派だったなら注意が必要です。 - コンベレンズ（ハードレンズなど）
コンベンショナルレンズ、いわゆる1年単位の長期で使うレンズ（ハード、ソフト含む）は付ける人に合わせて色々なベースカーブや度数、DIAの組み合わせで作ることができます。しかしその分あらゆる組み合わせがあるため、在庫として置いてない確率は使い捨てレンズより高くなります。 - その店の在庫傾向に合わないレンズ
いつもの店ならあるのに新しいショップでは全く置いてなかったということも有り得ます。
例えば地域最安値を売りにしている店は安価なシリーズが多いかもしれないですし、特定のメーカーに偏重して在庫している店もあります。 - カラコンは在庫範囲が狭い
カラコンは度数などの他に色という要素が増えるため、在庫しようと思った時に占めるスペースが相当量になります。なので大抵は1箱ずつであったり、不人気の色は度なしのみであったりと望みのレンズが手に入らないかもしれません。ちなみに1ヶ月タイプのカラコンは全部度なしのみ、というお店が多い気がします。 - 売り切れ
当然ですが売り切れていれば手に入れることはできません。
在庫数が少ないレンズは特に売り切れが起こりやすく、いつもあるからといって油断するとたまに遭遇してひどい目に遭う時があります。
在庫のないレンズをすぐ手に入れる方法は？
そのお店で欲しいレンズがなかったとしたら、仕方ないので次の方法を考えてみましょう。
①似た種類のレンズで代替する
他のコンタクトレンズでもある程度同じ様につけられるので、緊急時の間に合わせとしてなら代替するのはアリです。
ただ特徴がかけ離れたレンズだと見え方やつけ心地に支障を来すので、乗り換えしやすそうなレンズを店員さんに相談して決めるのが良いと思います。
同じ素材（HEMAかシリコン）か＞同じor近いベースカーブか＞同じメーカーか
などの観点からチェックしていくのがいいと思います。
②特別にトライアルレンズをもらえるかも
眼科が併設されているショップなら、眼科にあるトライアル（テスト）レンズを2～3枚融通してくれる可能性があります。
普段そのお店を利用していてたまたま売り切れだった、といった場合などはもらいやすいと言えるのではないでしょうか。
しかしあくまでも「もしかしたら」の範疇なので過度な期待はしないように。
③あらかじめ電話して取り寄せをお願いしておく
そのお店に在庫していないレンズでも、先に電話して取り寄せをお願いできることがあります。
大体メーカーは午後3時～4時までは発注を受け付けてくれるので（祝祭日除く）、それまでであれば翌日にお店で受け取ることが可能かもしれません。
忙しくて何度もショップに行けないけどもうレンズがなくなりそう、といった際は取り寄せのラグをなくすテクニックとして有効です。
ネットで即日発送してもらえる？
店舗での即日購入からは話がそれますが、ネット注文で最短翌日に手に入れることも可能です。
「コンタクトレンズ 即日発送」で調べると様々なサイトで即日発送対応をしていることがわかりますので調べてみましょう。受付時間があるので夕方以降だと厳しいでしょうが、どうしても翌日急ぎでほしい時は午前中やお昼休みの時間を利用して発送してもらうことが可能です。
ちなみにAmazonで調べるなら、検索結果一覧にそれぞれ「何日までにお届け」と記載されているので翌日対応している商品から選びます。
また楽天なら、左メニューに「翌日配達 (あす楽)」というカテゴリで’翌日までに届く’を指定すればその条件で検索することが出来るのでわかりやすいですね。
まとめ
ここまで見てきたように、コンタクトレンズはすぐ購入することが出来ますが、状況によっては手に入らない場合もあることは覚えておきましょう。
なにかの拍子にレンズが突然必要になったり、買いに行ったのに眼科が閉まっていたり、レンズ在庫が切れていたりすることは結構頻繁に起こります。その時に慌ててしまわないよう、なるべく余裕を持ってコンタクトを買いに行くか、不意の事態に備えて予備の眼鏡を持ち歩くことをオススメいたします。