コンタクトで眼科に怒られた!でもそれって本当に全部守らないといけないもの?

コンタクトレンズを買う際につきものなのが眼科での受診。
でもしばらく受診をサボっていて眼科のお医者さんに怒られてしまった、なんて人は少なくないようです。

  • しばらく検査に来なかった
  • 規定より長く使ってしまった
  • 自分でレンズを選んだ
  • ネットで購入した

このように色々な理由で怒られることがありますが、気になるのはそれら全部が本当に怒られるほどのことなの?ということ。
確かに検査は大事だろうけど、正直そこまで怒らなくてもいいんじゃないかな…と感じるものがあるのも事実。

というわけであくまでも私見ですが、本当に注意したほうがいいものと、まあそこまで厳密に守らなくても大丈夫じゃないかなと思うものをまとめてみました。

眼科で怒られてショックだった、何でそこまで怒られたのか理由が分からない、どこまで言われたことを守ればいいんだろうと悩んでいる人は確認してみて下さい。

眼科に怒られる理由7選。気にしなくていいのはどれ?

まず前提として、眼科医があなたのことを怒ったとしたら、それはあなたの眼のことをとても心配しているからです。

コンタクトレンズの雑な扱いは、ことと次第によっては取り返しのつかない症状を発症させる場合があり、下手をすると失明につながる可能性も十分にありえるからです。いや本当にヤバイ事例はたくさんあって、それを数多く見てきたからこそお医者さんは口酸っぱく注意するんでしょうね。

この記事はそれを踏まえた上で書かれています。
基本的には言われたことをしっかり守っていきましょうというスタンスの上で、その中でも強いて区別するとしたらこうですよという感じ。ちょっとした参考になれば幸いです。

ちゃんと気にしたほうがいい場合

1.適当にレンズを選んだ

初めてコンタクトを入れたいんだけど、よくわからないから適当にレンズを選んだ
今使っているレンズが高いからなんか安いのが欲しい。安ければどれでもいい

こんな感じで選んだとしたらもう完全にアウト
そりゃあ怒られるよしょうがないよっていうパターンがこれです。

コンタクトレンズはそれぞれ、素材や設計、乾きやすさ、汚れのつきにくさなんかが全て違います。
同じメーカーでも、また同じ名前の商品のワンデーと2ウィークでも同じように使えるとは限らないのがコンタクトレンズなのです。

何が合うかを眼科以外で確実に調べるのはハッキリ言って無理。
合わないものを無理に続けると様々な障害が発生するリスクが上がっていくので、こればかりはしないように気をつけましょう。

2.本来の期間を超えて使用した

次に危ないのがこの案件。

1年期限のハードレンズを2年、3年使い続けたとか。
2ウィークをついついもったいないから2週間以上オーバーしたとか。

ぶっちゃけかなり危険です。
レンズの設定耐久を超えると角膜に様々な障害が発生、視力低下や強い痛み、出血を伴う視覚異常など起こりそうなことは枚挙に暇がありません。ユーザーの認識と実際の危険性の乖離が一番大きいのがこの期限超過使用だと思っています。

ひどい話になるとワンデーを何日も何週間も(!)使いまわしたなんて人もいますが…本当に取り戻せないダメージを負うことになるので、使用期限を超えて使い続けるのはやめて欲しいところです。

3.レンズを付けっぱなしで過ごした

 

お次はうっかりやりがちな例のアレ。

コンタクトレンズをつけたままうたた寝をしてしまったとか、
お風呂や就寝時に外すのを完全に忘れて次の日にまたいでしまったとか。

これもまたよろしくないと言わざるを得ません
まだ上2つよりは緊急性は薄いかもしれませんが、レンズが貼り付いてしまったり雑菌が繁殖したり眼球が酸素不足に陥ったりして十分にトラブルの原因になり得ます。

まあ一度や二度うっかりやってしまったくらいで非常に危険というほどではありませんが、痛い目に遭う人は決して少なくありませんので、避けられるならば避けるに越したことはないでしょう。

4.目に傷をつけた

わざと目に傷を付ける人はいないでしょうが、それでもレンズの取り扱いに注意が足らないということで怒られそうな状況ですね。

コンタクトがなかなか取れなくて眼球をひっかいてしまった。
ムズムズする目を何度もこすってしまった。

その結果、お医者さんが注意するほど眼球にキズがついてしまったならばやはりコンタクトの使用方法を改善していく必要があります

このキズは目のバリアとも言える角膜上皮のキズですので、悪化させると点状表層角膜症、角膜びらんなどの角膜障害が発生してきます。角膜の病気はかなり痛いし、見え方はぼやけるしずっと涙目になるしで非常に厄介ですよ?
ぜひお医者さんの指導をよく聞いてキズの原因を取り除いていきましょう。

5.度数を勝手に変えた

現在使っているレンズがやや見えにくいと感じてきたので自分で勝手に度数を上げた、が主に当てはまるパターンでしょうか。

これを行う場合、多くの人は「左右1段階(0.25D)ずつ強く」してレンズを買って行きます。
眼科で検査したとしても同じように少し上の度数で処方されることは多いため、ナゼ自分で度数を変えたときだけ怒られなければならないのかと考える人がいるかもしれませんね。

少し度数を良くすれば少し見え方が改善するという考え方は基本的には間違っていません。
しかし問題なのは、『単純に度数を上げても見え方が良くならない』『そもそも上げる必要がない』ことが結構あるという点です。

 

○球面度数ではなく乱視度数を上げる必要がある
○屈折異常以外の原因(ドライアイ、白内障、斜視等)
○疲れやスマホの見過ぎで一時的に視力が落ちただけ
○ムリに視力1.0にする必要がない

このような状況だと、度数を上げても解決しないばかりかむしろ事態を悪化させることさえあるのです。
無用なトラブルを防止するためにも、コンタクトの度数は勝手には上げず検査を挟むことが推奨されています。

(比較的)そこまでは気にしなくていい場合

では逆に、怒られたけれど言うほどではないんじゃないか?と思われるものをピックアップ。

1.定期検診に来なかった

眼科では定期的な検査を受けるように勧められているかと思います。
その期間はまちまちで、眼科によって3ヶ月だったり半年だったり。あまりにも検査をしない期間が長いと自身の視力の変化に気付くのが遅くなり、例えば運転視力が落ちて危険を呼び込んだり、何らかの眼病の兆候を見逃したりするためお医者さんは検査検査と言うんですね。

よって必要なのは間違いないんですが、どれくらいの頻度が正しいかは意見の分かれるところ。
装用者が中高生だとかコンタクトを付け始めたばかりだとかいった場合は、度数の変化が早いことが多く、コンタクトによる影響が出やすいので頻繁な検査が求められます。ここを無視するとやっぱり怒られてしまうでしょう。

しかし大人になってコンタクトを長く使っている人は、あまり度数が変わらないor全く変化しない人も一定数存在します。
見え方にも困っていないし、特段自覚する目の異常もない。こういった人たちが短いスパンで検診しないことを怒られたとしたら「???」となってしまう気持ちもよくわかります

なのでまったく行かないのはさすがにマズイですが、特に困ったことがなければ検査は1年に1回とかの長めのペースでも問題ないのではないでしょうか。それで怒られたとしたら「はいはい先生心配してくれてありがとう」くらいの感覚で、うまく付き合っていければいいのかなと思います。

2.ネットで購入した

意外と苦言を呈されるのがコンタクトレンズをネットで買ってしまった場合。
厚生労働省認可外のコンタクトがネットにはあふれているため、安全が確立・保証されていないコンタクトを購入して目の状態を悪化させる人がそれなりにいるのは確かです。カラコンなんかにはこのテのレンズが多く、購入する際にリスクを背負うことになるのは間違いありません。

でもたまにネット購入すること自体を全否定する眼科医がいるんですよね…。
「眼科で検査してその眼科でレンズを購入するのが当たり前」と思っていて、場合によってはネット購入は違法性がどうとか言い出す人も。

これはさすがに言い過ぎでしょう。
例えば眼科でワンデーアキュビューモイストが処方されたなら、それを眼科で買おうがネットで買おうが違いは全くないからです

度数・ベースカーブ・サイズなどの情報を間違えなければ商品は一切変わらないため、その情報の管理を本人がしっかり行うなら決してネットで買うことはさほど危険ではありません。
強いて言うなら保管状況が悪い業者に当たったり使用期限が迫っているレンズを送りつけられる可能性がなくはないので、信頼性の高いサイトかどうかを口コミなどでチェックしておくとベスト。もちろん自己責任ではありますが、価格が安いメリットも大きいですし、処方箋さえ取得したならネットの購入はそこまで否定されるべきではないと思います。

コンタクトのオススメ検査タイミング

当サイトがオススメする検査タイミングはこちら。

・初装時
・別のレンズに変更したい
・見え方が悪くなった
・目に異常を感じた
・それまでと使用目的が変化した(例:遠く用→室内仕事用)

このあたりは自分で対処すると火傷する確率が高いため眼科推奨。
大事な目を守るために、多少めんどうくさくてもぜひ眼科に出向いて頂きたいですね。

 

そして最後に、ここまで見てきた通り基本的に検査は必要なものですが、何が何でもお医者さんの言うことが正しいとは限りません。
なので仮に怒られたとしてもそこまで深刻にならず、怒られた理由を確認してちゃんと必要かどうかを判断していきましょう。

気になることがあったら遠慮せずにすぐ聞いて確認する、というのは非常に大事。

怒られたらその理由はちゃんと存在するので、聞いておけば眼科に不信感を感じたりせず、結果足が遠のいて検査の機会がむやみに減るという悪循環をなくしていくことができます。