諦める必要一切なし!コンタクトにまつわる『怖い』は克服できる

コンタクトレンズを使いたいけど、自分の目に入れるのが怖くてなかなか始められない。
すごくすごく使いたいけど、色々不安でどうしようかいつまでも迷っている―――。

この記事はそんな迷える子達に向けて、コンタクトレンズを初めてつける時に感じるたくさんの不安を解消するために書かれています。

初めてのコンタクトレンズは、誰だって怖々つけるもの。
でも最初の1回さえ乗り越えてしまえば、あとはもう平気な顔してつけられるようになっちゃいます。

その1回を越えるために必要なのは先入観のない正しい情報です。

つまりコンタクトにまつわる不安に対して、「あーこんなもんなんだな」と分かってさえしまえば案外あっさりと克服できるものなので安心して下さい。
あなたもちゃんとコンタクトレンズをつけられるようになりますよ。

 

コンタクトレンズのココが怖い!

コンタクトレンズをつけるときの最大の障害は、つける「技術」ではなく「勇気」が足りなくなることです。

繰り返しますが最初はみんな怖いので、そこは気にしなくてオッケー。
”なんだかよく分からない”ままにしておくのが一番不安ですから、その部分をあらかじめ”大体わかった!”に変えておくのは怖さを克服する上でとても重要です。

つける作業がとにかく怖い

最初に感じるコンタクト最大の怖さはこの部分でしょうか。

そもそもにおいて、目の中にモノを突っ込む(しかも自分から!)こと自体が普通ではないですからおっかなくて当たり前。
併設眼科の様子を見ていても、レンズを一発でつけられる人はほとんどおらず何度も何度も挑戦してようやくというのが普通です。30分~1時間かかる人も少なくないですね。一人でやってたらもっとかかるかも。

不安な人こそ、最初は眼科に行ってください。装用練習の時間がたっぷりもらえて、隣でしっかり指導してもらうことができます。

つけるのに手間取っても怒られたりしないから落ち着いてやりましょう。どうしてもつかない時は、最後にベテランのおばちゃんスタッフが出てきて「ホラこうやるのよ!」と目にぶすーと突っ込んでくれるので安心して下さい。…え、安心できない?(笑)
私も最初はつけようとすると指のほうにレンズがくっついてしまってなかなか目に張り付いてくれず、成功するまでに実に数日を要しました。

ただこの時に発見があって、眼球にレンズ(またはレンズ越しの指)が触れるのは想像するより全然痛くないんです。目玉にモノが触れる違和感こそありますが、割と触っても平気なのにビックリ。
まあ手こずって何回もぐりぐりすると痛くなってくるかもしれませんが。

取れなくなりそうで怖い

一度つけたものは外さなくてはなりません。
でも「レンズが張り付いて取れなくなった!」なんて話もよく聞くので、ちょっと怖い気もしますよね。

実際は、つけるより外す方が簡単です。
正しい外し方をすればするっとすぐに外せるのでご安心を。

じゃあこのレンズが張り付いて取れないという話はなにかというと、外し方が悪いわけではなく、コンタクトをつけた目が乾燥してしまったのが原因となっています。
ドライアイだとか、スマホばっかり見て瞬きが少ないとか、ワンデーコンタクトを何日も使うとか、目やレンズの環境が整ってないときに発生しやすいと思って下さい。

つまり、自分の意識と使い方がちゃんとしていれば、そこまで怖がるものではないという事です。

目の裏に入りそうで怖い

これもよく聞く不安ですが、それは有り得ないので心配無用です。

目の奥は眼球とまぶたが袋状の組織でくっついているので、そこより先にコンタクトレンズが入り込むことはありません。
レンズが黒目の位置からズレてまぶたの内側に隠れてしまうことはありますが、落ち着いて探せばすぐ見つかるので問題ないですよ。ぽろっと外れて地面に落ちている場合もありますがとにかく慌てないことです。

ヤバい!と思っても無闇に指を突っ込まない。
目薬などで目を潤して探しやすくする。
眼球をあちこち動かしてレンズの位置を把握する。

こんな感じで位置を把握さえしてしまえばこっちのものです。

病気・感染が怖い

目は呼吸をしています。皮膚呼吸とおんなじイメージですね。

コンタクトレンズをつけるということは、目の表面をレンズが覆ってしまうのでこの呼吸を妨げてしまうのは確かです。無頓着でいすぎると、いずれ酸素不足で表面が荒れてきたり、不足を補おうと白目に血管が伸びてきて血走った目になってしまったり、いずれかの菌に感染してしまう可能性は低くありません。

でもうまく付き合っていけば(レンズを外して目の回復時間を確保する、酸素透過率の高いコンタクトを選ぶ等)、極端に怖れる必要はないとも言えます。そうでなければこれだけいるコンタクトレンズ使用者がみんな眼病まみれになってしまいますからね。
要は知識を持ってバランスよく使っていけば大丈夫ということです。

忘れがちですが、定期的な検査も目の状態を把握するのに超大事。目の病気は完全に元通り治療するのが難しいものが多いので、病気の早期発見と治療が何よりも効果が高いのです。

費用が怖い

たしかにコンタクトレンズは金食い虫であることが否定できません。

価格に幅がありますが、例えばワンデーは1箱1500円~4000円ほどの費用がかかります。
両眼2箱で1ヶ月分なので、毎日両眼1枚ずつ使ったなら平均でも1年で50000円以上かかってしまうわけですね。

コストがきついなと思ったら、2週間装用レンズのほうがだいぶ安く済みます。

1箱1500円~3000円、1年で必要になるのは8箱なので計16000円前後。
そして洗浄液代が必要になるので、ここに大体最低で年5000円くらいが乗っかってきます。
つまり年間20000円ほどですね。大分マシになりました。

また、毎日は使わずに眼鏡と合わせて使うのもオススメ。費用の面からも健康の面からもこちらのほうが健全な形でしょう。

学生の子供がつけたがるのが心配

親御さん目線の話になりますが、中学生くらいになると同級生でコンタクトをつける子が増え始めます。
となると、自分の子供もコンタクト使いたいと言い出しそうなのが不安、もしくは既に言い出して困っているという方も多いのではないでしょうか。

コンタクトレンズはいつからつけていいかとよく聞かれますが、個人的には中学生であればもう構わないのではないかと思います。
小学校低学年からつける人もいるので決して早すぎるという訳でもなく、周囲の友達がみんなコンタクトを使っているとしたら1人だけメガネというのはちょっと可哀想ですしね。

年齢よりも大事なのは正しい装用方法を守れるかどうかです。付け外しの時ちゃんと手を清潔にしてからとか、レンズは長時間使わないとか、洗浄消毒はしっかりと行うとか、そういったやり方がちゃんと守れれば大丈夫。
ただあまり小さすぎるお子さんだとその点がやや怪くなることが多いので、もう少し大きくなってからとしたほうがいいかもしれません。目の負担が減るのでコンタクトだけに頼りすぎず眼鏡も一緒に使おうよと伝えるのもすごく良いと思います。

 

コツを知ればコンタクトは怖るるに足らず

眼科での装用練習に行けばつけ方のコツを教えて貰えます。
他の様々なサイトでも紹介されていますが、

・目をしっかり開ける
・直前に瞬きをたくさんして装着時には目をつぶらない
・指ではなく鏡を見て位置を調整する
・レンズの真ん中を指に乗せる(ナナメになるとほぼ失敗する)
・レンズが乾く前に勝負
・指はなるべく拭き取ってぬれたままにしない(指にはりつく)
・ゆっくり触れるようにすると勝手に黒目に吸い付いてくれる

こんな感じのことが書いてあります。

上手くいかない人の理由はまさにこの逆で、

  1. 目の開きが不十分。なんならレンズの直径より開いてない。
  2. つける瞬間にまばたきしてる。自分ではしてないと思っててもしてる。
  3. 指ばっかり見てる
  4. 指に乗ったレンズが傾いている
  5. やけくそで目に濡れたままの指を押し付けている

といったところが多い印象ですね。
これは大体ビビってることが原因なので、何度もチャレンジして恐怖心を減らしていきましょう。

あとは、個人的に男女で付けやすいやり方が違う気がします。
女性はまぶたが柔らかく開きやすいからか、下まぶたを引っ張るだけで眼球が大きく露出するのでそのままいける事が多いです。
逆に男性は下まぶただけではきっちり開きらないので、上も引っ張ったり指2本で上下に開けたほうが成功率が高いのではないでしょうか。

 

一回成功してしまえば何となくコツがつかめるもの。
最初コンタクトを全然つけられなくて何日間も大騒ぎしていた子が、しばらく経って久しぶりに会ってみたら鏡も見ずにあっさりと装着していたのには驚きました。
曰く「別にたいしたことなかったよ」とのこと。どの口が言うのか…。

先端恐怖症の人さえ、最後にはそのほとんどが怖さを克服してコンタクトつけることができています。そう思えば、今怖いと思うあなたも何とかなりそうな気がしませんか?

重要なのは、腐らずに試し続けることです。

レンズの付け方を聞くと人によって結構バラバラですから、今つけられないのは自分に合ったつけ方が見つかっていないだけだと思っておきましょう。

 

コンタクトの利点が高いシチュエーション

コンタクトレンズを使おうか悩んでいる人は、コンタクトを使うと便利なのがどんな時かを知っておくと良いんじゃないでしょうか。
みんながやっているから…というだけで無理にコンタクトにするよりは、自分がどうしてコンタクトを使いたいのかをはっきりさせておきましょう。どうしても使いたい理由があるのであれば、つける恐怖など必ず克服出来ますから。

 

○激しいスポーツ
動きが激しい運動をする時、眼鏡ではやはり不安が残ります。
ズレそうだし落としそうだし壊しそうだしということで、ここはまさにコンタクトレンズの出番でしょう。ただし、ベースカーブが合っていなかったり目の乾燥が強いとコンタクトもズレることがあるので注意です。

○視野が広ほうがいい
コンタクト装用者が口を揃えて言うのがコレ。
今までは眼鏡の枠で切り取られていた世界が超ハッキリと全部見えるのは感動ものだそうで。この感覚を知りたい人はぜひ頑張りましょう。

○目が小さくなったり輪郭が崩れるのが嫌
度数が強い人ほど、眼鏡レンズによる目元まわりのカタチが崩れてしまいます。
コンタクトレンズなら全く無縁の話ですから、非常に有効であると言えます。

△眼鏡をすると目や耳が痛くなる
たしかによくある話ではありますが、これは眼鏡の度数設定やフィッティングに問題があるパターンがほとんど。
もしコンタクトと一緒に眼鏡も使いたいけど耳が痛くて…という人は、腕のある眼鏡屋さんに持ち込めばきっと解消してくれるでしょう。

△曇るのが困る
マスクのせいで深刻になった眼鏡くもる問題。これは曇り止めレンズや外付けの曇り止め製品があるので、それらを使えばそれなりにマシになります。
ただ曇り止めは「曇らなくなる」ではなく、「曇りにくくなる」または「曇っても素早く曇りが晴れる」が正確な話。かつ、呼気の逃げ場がない状況ほど効果も薄くなります。なのでフルフェイスヘルメットをかぶってバイクを運転するような、一瞬すら曇ると困るシチュエーションではコンタクトがベストと言えます。

☓眼鏡が似合わない
待って待ってそんなことないです。

と、眼鏡屋としては声を大にして言いたい!

サイズが合ってなくてバランスが崩れているとそうなりやすいですが、似合う似合わないというのはわりかし思い込みの部分が大きかったりもします。似合わないと思うほどに本当にそう見えてきてしまうもの。
だからこんな時は、思い切ってしばらく気になった眼鏡をかけてみるのも手です。時間が経って見慣れると、もうその人はその眼鏡じゃなきゃ!と周囲の人も思ってくれるかもしれません。

 

まとめ

ここまでコンタクトレンズは別に怖くないよというお話をしてきました。
何事もそうですが、新しく始めるときが最もエネルギーが必要となるのが普通です。初めてコンタクトレンズをつけようとする人が苦戦するのはなにも不思議じゃあないので心配しないように。

正しい知識を備えて、恐怖心を減らして望めば難しいことはなにもありませんから、諦めず頑張っていきましょう。

ただ、初めての時は特に、お医者さんや看護師さんのお話はちゃんと聞いて理解するようにしてくださいね。
つけられればナンデモイイヤと聞き流して危険なつけ方や保管をしていると、最後には目がぼろぼろになる可能性もあるのがコンタクトレンズだとも覚えておいて下さい。

つけるときよりも何よりも、それが一番『怖い』ことですから。