鼻の跡がつきにくい眼鏡のカタチはどれ?鼻跡を減らす新発想のフレームも

眼鏡をかけている人ならわかる、あのにっくき鼻パッドの跡
眼鏡を外すとくっきりと跡がつくのは非常に憂鬱ですよね。

 

でも見ていると、真っ赤に跡がつく人もいれば、外してもほとんど目立たない人もいるようです。

 

どうして私だけこんなに跡がつくの!?」とお悩みの方、
とにかく跡の残りにくい眼鏡がいいけどどう探せばいいかわからないという方、

この鼻跡問題を解決するための情報を集めてみたので一緒に見ていきましょう。

 

鼻跡がつきにくい眼鏡の選び方

鼻跡がなるべくつかなくさせるために重要な要素は、

  • 【フレームの重さ】
  • 【レンズの重さ】
  • 【鼻パッド】
  • 【フィッティング】

です。

 

当然全体として軽ければ圧力は下がるので、鼻跡で悩んでいる人はいかに眼鏡の重量を減らせるかがカギ。
直接的に跡をつけている鼻パッドも大事なポイントですし、フレーム自体は問題なくてもフィッティング調整を間違えておかしなバランスになっている場合もあります。
このあたりが鼻跡がつきやすい人とつきにくい人の分かれ目と言えそうですね。

ではどういったカタチのフレームが重さを軽減しやすいのか、少しでも鼻圧を減らすには何に気をつけるべきなのか確認していきましょう。

 

セルvsメタル、軽いのはどっち?!

フレームの重さを減らすことを考えるとき、決め手となるのはその「材質」と「 」です。

眼鏡は大きくわけてセル(プラスチック・樹脂)素材とメタル(金属)素材に分かれていますが、それぞれの重さに関する特徴は、

【セル】
・頑丈にするためにある程度の太さが必要。よって重くなる傾向がある
・太いテンプルがしっかりと顔を捕まえるので、サイズがぴったり合っていればズレにくい
・鼻パッド一体型が多め
・樹脂製などで剛性が高く軽いものもある
【メタル】
・金属自体は重いが、強度があるので細く加工しているものは軽め
・調整が楽に行える
・鼻パッドつきがほとんど
・チタン製であればさらに強さ軽さがUP

 

それぞれにメリットデメリットがありますが、どちらがいいかと聞かれたら私は『メタルフレーム』をオススメします。

劣化が少なく取り回しのしやすいチタンフレームが主流で全体として軽量化が進んだ、
シンプルで強く主張しないデザインが多いので人や場所を選ばずかけやすい、
鼻への重みの影響が出るテンプルの広がりを元に戻しやすい、
さらに軽量なナイロールタイプの選択肢が多い

といった辺りがその理由。

逆にセルフレームは、もともとカジュアルでメガネのオシャレさをアピールする度合いが強いため、あまり細く目立たなくするデザインが少ないです。
次世代の軽量フレームと言われる樹脂製のウルテム素材は優れた強度や耐熱対腐食性を持つのでかけ心地も軽くなかなか悪くないのですが、微妙な調整がしにくいので一度広がってしまうと鼻側に重みがかかりやすいのが難点。

店としても鼻の跡がつくから調整して欲しいと持ってこられた時、経験上メタルのほうがどうにかしやすいことが多いですね。

 

レンズサイズで重さ厚さは驚くほど変わる

次に注目して欲しいのは『レンズ径』です。

レンズ径とはそのフレームのレンズの横幅のことで、フレームかデモレンズに刻印されているので見ればすぐ分かります。(例:53□17 140 ←ここの53がレンズ径)
なぜこのレンズ径が重要かというと、レンズの厚みに大きく関わっているから。

目が悪いほど眼鏡の度数は強くなり、厚みが出てしまうことはご存知の通り。強度数のレンズはかなり重くなるのでなるべく薄型のレンズを選んだりという方も多いと思いますが、実はレンズ径を小さくすることでもレンズを薄くすることが可能です。

例えば度数が左右-4.00DでPDが64の人が、レンズ径を54サイズから48サイズに変えると1mmほども厚みが変化するので、レンズのグレードを上げるより効果が高かったりします。度数がもっと強ければさらに顕著で、

東海光学

極端なパターンだとこれくらいの差が出ることも。

面積も厚みもグッと小さくなるので、眼鏡を持った時重みに明らかな違いを感じるくらいに違いが生まれます。

 

オーバルタイプのススメ

レンズ径が小さい方が軽いですよと書きましたが、もうひとつ天地幅にも注意が必要です。

 

例えばこのようなボストン型は確かにレンズ径が小さく、ウェリントン型の合わせやすさと丸型の柔らかさオシャレさを併せ持っている流行のフレームです。しかし天地幅が広めなため、その分レンズの使用量が多く思ったより軽くなってくれないというデメリットがあります。特に乱視で最も多い180度方向の軸度(AX)を持っている人は縦の厚みと歪みが出やすいため状況が悪化しがち。

レンズサイズに関していえば、

横幅天地幅
50~48mm30~35mm

このへんを狙ってみるとかなりレンズを軽く仕上げることができます。
横幅はあまり短くしてしまうと顔とのバランスが取りづらいので無理に小さいものを選ぶ必要はないですが、天地幅に関しては40mm以上になると軽くする効果が薄いなってきてしまいます。私が自分で作った中に横幅50mm天地幅45mmというボストン型があるのですが、はっきり言って重いです。

 

このあたりを踏まえると、一番選びやすいのはオーバルフレームではないでしょうか。


Rakuten

オーバル型は縦が短く横が長い楕円形をしたフレームで、全体としてレンズ径がかなり小さい傾向があります。
男女や年齢の区別なく非常にシンプルで合わせやすいので、今の眼鏡に悩んでいる人が移行しやすいフレームであると言えます。

丸みを帯びたデザインのため、顔の輪郭に角があったり逆三角形の人がその印象を打ち消してオススメなんて書かれ方をしますが、別にどんな方だとしても「似合わない」とまではなりにくいタイプのフレームなので気にせず選んでみて下さいね。

 

こめかみに合わせるのが基準

 

眼鏡のテンプルをこめかみになるべくピッタリ合わせることも意識してみてください。

眼鏡は鼻・こめかみ・耳の3点で保持されています。鼻・耳に比べてこめかみに合わせる調整は少しやりづらいのもあり、こめかみ部分がスカスカだと残り2点に重量がかかってバランスもさらに前に傾くため鼻に対する重みが増し増しになってしまうのです。

鼻の跡で悩んでいる人は結構な割合でフィッティングがおかしいのですが、
大きめのフレームを選んでテンプルがゆるい根元から曲げづらい場合テンプルの途中から強引に曲げるテンプルが大きくカーブするため耳はホールドするがこめかみの隙間が逆に広がる
という実は逆効果の調整になっていることがあり、鼻へのダメージを増やす一因になってしまっています。

最初のフレーム選びの段階で、可能な限り顔にフィットしたフレームを選ぶようにしましょう。

 

鼻パッドをシリコン大サイズに取り替えてもらう


HAYASHI MEGANE

直接的に鼻に跡をつける鼻パッドも当然外して考えることはできません。

鼻パッドも素材とサイズがそれぞれ違いますが、鼻の跡がつきにくいのはシリコン素材の鼻パッドだと言われています。
シリコン素材は柔らかめで肌への当たりが優しくズレにくいため、今までずっと固いハードタイプのプラスチック素材鼻パッドを使っている人は交換を試してみるのも良いでしょう。

またサイズも大中小と分かれているのですが、大きめサイズにして鼻に当たる面積を広げたほうが重みを分散させて鼻の跡をつきづらくする効果が高くなります。
中サイズ(縦幅1.6cm)以上を鼻の形に沿ってナナメにピッタリ寄り添うように調整して乗せてあげるとだいぶラクになりますよ。

ちなみに鼻パッドをネジで留めている眼鏡であれば交換は簡単に行えます。
汎用鼻パッドはどの眼鏡屋さんにもストックがあるので、頼めば大体500円~1000円くらいですぐ交換に応じてくれますから気軽にご相談を。(他店フレームでもOK,うまくいけば無料なことも)

 

鼻の跡を防ぐ新設計フレーム

ココまで見てきたようなポイントを抑えてもまだ鼻の跡がついてしまってどうにもならないという方はいます。

最近はそういう方のために、メーカーが鼻パッド対策に重点を置いた設計のフレームを続々と販売し始めています。

 

重心をコントロールする眼鏡


眼鏡市場

こちらは眼鏡市場から発売されたnosefreeという商品。

耳の先端に重りを仕込むことで、全体のバランスを後ろよりにすることで鼻への圧力を軽減するという設計の眼鏡です。
画像の通り、眼鏡は基本的にフロント側への重みが強く、それが鼻の跡がつきやすいという側面を生み出しています。しかしnosefreeはそれを半々のバランスまで調整することで、なるべく耳側で重さを受け止めてくれるようになるので鼻パッドの跡がかなりつきにくくなるのです。

私も実際にこの眼鏡をかけてみてびっくりしたので皆さんも試してみてほしいのですが、まず手に持った時は重りのせいで眼鏡自体にかなりの重量を感じます。これではいくらバランスを良くしたとしても重すぎて効果ないんじゃないかな~と思ったのですが、顔にかけてみると心配したような重さは全然感じない!鼻なんかは明らかに他の眼鏡より圧がなくかなり快適にかけることができます。

手に持ったときに感じた重さはどこへやら。
デザインもかけやすそうなラインナップが30種類揃っているので、ぜひ一度かけてみることをオススメします。

 

鼻に跡がつくなら鼻パッドをなくせばいいじゃない!


シャルマン

次なるアイディアは、鼻の跡がつくならその原因自体を取り除いてしまえという豪快な発想。

シャルマンから売り出されたChoco See(ちょこシー)」「Choco Sun(ちょこサン)は、頬骨の部分に前向きに伸びたモダンを乗せて支えることで鼻パッドの存在を消すことに成功した異色フレームです。

鼻パッドがなければ跡はつきようがないので、今の所存在するフレームの中で唯一「鼻の跡が全くつかない」を実現しています。

構造上、前モダンが顔の横に張り出すことは避けられないためそこが気になる点ではありますが、なるべく自然に見えるよう形と色が設定されており、顔の形に合わせて調整がしやすいのでそこまで鬱陶しく感じることはないでしょう。前モダンが髪の毛を巻き込まないようにも注意して作られているので安心してかけ外しができます。

フレームタイプも重量の少ないオーバル型が多いため、気軽に選びやすのが嬉しいですね。

 

鼻跡がつきにくい習慣を取り入れよう

フレーム選び以外でも眼鏡の跡を軽減するための習慣を取り入れるとさらに効果的です。

 

・目を休ませてあげる時間を確保

一日中ずーっと眼鏡をかけっぱなしな人はいませんか?
鼻パッドによって血行不良が起きるため発生する赤い跡は、重みを取ってあげれば体内の新陳代謝により徐々に解消していきます。この跡は放っておくと色素沈着を起こし取れなくなってしまう可能性があるので、なるべく新陳代謝による回復の時間を確保してあげるのが鼻の跡を固着させないために重要であると言えます。

同時に”眼鏡をかける=目を酷使し続けている”ということですから、眼精疲労や視力低下を防ぐ意味でも目を休ませるために眼鏡を外してリラックスる時間を持つようにしてください。

コンタクトレンズを併用する

鼻パッドを乗せる時間を減らすという意味で、コンタクトレンズを活用するのも効果的。

仕事用とプレイベート用、近く作業用や運転用など、目的に合わせてそれぞれ度数設定を区別しておけば自然と一日の中で使い分けが生まれます。
眼鏡は意識しなければずっと顔の上に乗ったままになりやすいですから、多少面倒でも視力矯正手段を複数用意しておくのはアリです。

マスクの上に鼻パッドを載せる

今のマスク社会を逆手に取って、鼻パッド対策としても活用するのはどうでしょうか。
マスクの上辺に鼻パッドを乗せるように眼鏡をかければ鼻の跡がつくのを防ぐことが可能です。

難点としては、目からレンズまでの距離が遠くなるので見え方が悪化したり、吐いた空気が溜まって眼鏡がくもりやすくなる可能性が考えられます。
こんなときは、マスクの上辺をW字型に織り込んで鼻とくぼみにキッチリ沿うようにしつつ、なるべく目の近くまでマスクを引き上げてつけることで悪影響を打ち消しやすくなるので試してみて下さい。曇り止め製品を利用すればなお良いでしょう。

温暖マッサージは効果アリ

眼鏡の鼻の跡が血行不良で起きるというのなら、血行を改善してあげるいいわけですよね。

ならば患部を温めてあげるのが跡対策には非常に効果的。お湯を用意するか濡れタオルをレンジでチンして温めてから、跡のついた箇所に当てて優しくマッサージしてあげましょう。
こうすることで停滞した血の流れが良くなり、ついてしまった鼻の跡がもとに戻りやすくなります。目の疲労対策としても優秀な方法ですから、帰宅後の家での習慣に取り入れてみるのがオススメです。

 

まとめ

鼻の跡に悩んでいる人はかなり多く、特に女性の方から相談を受けることがよくあります。
そういった方は最初に挙げた鼻の跡がつく原因に複数当てはまってしまっていることが多いので、ひとつずつ取り除いていくことを考えましょう。

早め早めに対策を行えば、無理にメイクで隠さずとも気にならない程度に改善させることは十分可能です。